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製品・会社紹介:落雷抑制システムのPDCE避雷針: 牛久大仏、地球深部探査船「ちきゅう」、立石岬灯台と実績が広がっています
昨年もTOPICSでご紹介しました「(株)落雷抑制システムズ」(横浜市中区)より新たなPDCE避雷針導入事例が届いております。過去の事例も交えて3例ご紹介させて頂きます。
落雷は夏が多いと思っている方が多いようですが、実は日本海側を中心に冬の落雷被害が意外と多いのです。日本は夏も冬も雷の多い国ですね。電気や情報ネットワークが多用される現代、重要な施設にこそしっかりとした備えが必要です。
株式会社落雷抑制システムズは、牛久大仏(茨城県牛久市)、地球深部探査船「ちきゅう」、立石岬灯台(福井県敦賀市)にPDCE避雷針の納入・設置を完了しました。
このPDCE避雷針は、通常の避雷針が雷を誘導するのに対し、落雷自体の発生を防ぎ、灯台を落雷事故から拠点防衛するものです。日本各地の重要施設等で注目され、導入実績も広がってきています。
(1)牛久の大仏
浄土真宗東本願寺派本山東本願寺(東京都台東区西浅草)は、落雷から阿弥陀大仏(茨城県牛久市)を保護する落雷抑制システムを導入し、気候の温暖化が進み落雷が増える傾向の中で参拝客へのより一層の安全対策を施した。
牛久大仏は、川田工業株式会社の設計・施工により平成5年6月に竣工した世界一の高さ(120m)を誇るブロンズ立像で、毎日多くの参拝客が訪れる。大仏像は外壁が肉厚のブロンズ(青銅)でできているため、落雷に対する保護性能は通常のオフィスビルよりもはるかに優れている。そのため、たとえ落雷があっても大仏内部にいる参拝客に全く影響は無く安全は保たれている。しかしながら、ICT時代においては、内部で使用されているPC、電話、複写機、エレベータの制御装置など電気系統への影響は免れない。これは、どこのオフィスビルにおいても同じことであるが、東本願寺では、ICT時代に先駆けて内部にいる人間だけではなく、直撃雷による電気系統の保護を目的とした落雷防止装置を導入した。
この装置は、落雷抑制システムズによる「消イオン容量型避雷針」で、通常の避雷針が雷を誘導するのに対し、建物などの構造物を落雷事故から拠点防衛するもので、大仏様の頭部に取り付けられた。 今年の夏は、突然のゲリラ豪雨に襲われているが、このゲリラ豪雨は落雷を伴い、各地で火災事故を起こしている。この特殊避雷針を取り付けることで、今後、大仏様への直撃雷を発生させないことが期待されている。今まで、落雷抑制システムは、主として、電波塔、オフィスビルなどで使用されてきた。これに加えて、今後は国宝に指定された歴史的建築物などの多くが木造建築であり、落雷にはきわめて脆弱であるため、こういった木造建物の保護、洋上における船舶への落雷防止、校庭での落雷事故から児童を護るなど、落雷被害を低減させる多くの分野への展開が計画されている。
(2)地球深部探査船「ちきゅう」
平成23年2月には、独立行政法人海洋研究開発機構が所有する地球深部探査船「ちきゅう」(※1)に落雷抑制用避雷針を納入した。
高さ120mのデリック上に取り付けられたPDCE避雷針は、この船【全長210m】をスッポリと覆うようなバリアを形成し、その範囲内への落雷を防止します。これにより「ちきゅう」が地球上のいかなる場所で調査を行っている時も常に落雷から「ちきゅう」を守ります。
通常の避雷針は、落雷を誘導するものですが、落雷で発生する大電流を海に逃してもその大電流がもたらす副作用として、船内の他のケーブルに電圧が発生することがあります。すなわち、研究用、制御用の電子機器やコンピュータに影響を与える副作用です。落雷で発生する大電流は20万アンペアを越えることがあります。今までの防御方法は、落雷が発生した後で、この大電流を防ぐだけでしたが、常にこの大電流を防ぐことができるとも限りませんでした。PDCE避雷針は、それを取り付けた場所への落雷自体を防ぐことができます。
*1地球深部探査船「ちきゅう」
大深度の海底下のコア試料を採取できる世界最高性能の科学掘削船(全長210m、国際総トン数56,752トン)。統合国際深海掘削計画(IODP)の主力船として活躍している。
(3)立石岬灯台
立石岬灯台は日本人により設計された初の洋式灯台で、日本海側では日本で2番目に古く明治14年(1881年)に1年2カ月の月日をかけて作られました。若狭湾国定公園の中の風光明媚な丘の上に建つ白亜の美しい灯台は、敦賀市のシンボルマークにもなっていて海面から灯火までの高さは122mあります。灯台は、単に明かりを灯しているだけでなく風向や風速など海上での安全航行に必要な気象情報を収集し提供しています。立石岬では冬季の雷が多い中で、予防策の一環として試験的に導入されました。
落雷抑制システムズ社WEBサイトでは、PDCE避雷針や雷の発生原理について詳しく解説しています。
http://www.rakurai-yokusei.jp/
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株式会社落雷抑制システムズ 代表取締役社長 松本敏男
横浜市中区山下町24番地8 SOHOステーション7F
TEL : 045-264-4110 FAX:045-264-4114
WEBサイト:http://www.rakurai-yokusei.jp/