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 皆様、今年1年間Topicsで様々な情報や研究報告等を発信して参りました。
今年最後の情報発信として、BIエッセイと合併号として「明日の仕事と人生に役立つ」オススメ書籍の紹介をさせて頂きます。

 年末年始は、皆さまもきっと本を読む時間のある季節の一つですね。そんな時、私も市販ブックガイド、新聞・雑紙書評はとても大切にし、役立てています。そして、本屋で手にとって「はじめに」「あとがき」「目次」を見ることにしています。

仕事柄、また趣味で2010年読んだ本の中からおすすめの本を25冊紹介します。小説や学術分野は省略。今年は、人生に直結するマクロ経済本を5冊追加しました。各本は、「ツイッター」形式を真似て140文字以内のコメントを書きました。レストランをインターネットで探す時のお客様コメント、すなわち口コミと思って気軽にご活用頂ければ幸いです。

それでは、お身体を大切にして、ご家族揃って良き新年をお迎えください。

参考資料

(1)佐々木常夫『働く君に贈る25の言葉』 (WAVE出版 2010年11月 第2刷発行 定価 1400円+税)

 18歳~35歳の若い男女に絶対おすすめ。幸せに働き、幸せに生きるためのエッセンスを若い「遼君」(仮名)への手紙形式で読みやすい。著者は妻の病気と自閉症の長男等3人の子供の介護、育児、家事と仕事の両立で戦い、東レ取締役、東レ経営研究所社長歴任。

 ・詳細は>>BIエッセイ2010.12.13私の「2010年三喜計画(働く喜び、学ぶ喜び、遊ぶ喜び)振り返り」を少し紹介します。

(2)渡部昇一『知的余生の方法』 (新潮新書 2010年11月 定価 725円+税)

 18歳~55歳男女は読まないと大損しますよ!名著『知的生活の方法』の著者が34年経って再び画期的な知的人生読本執筆。定年後の読み物と誤解されそうなタイトルですが、実は「知的な余生」を何倍も充実するために青年、壮年時代にどうすべきかの智恵満載。

(3)柴田トヨ『くじけないで』 (飛鳥新社 2010年8月 第13刷発行 952円+税)
 
 私は一気に読みました。3月に出版後、既に75万部突破したベストセラー。産経新聞「朝の詩」・下野新聞に掲載された98歳の柴田トヨさんのみずみずしい処女詩集。読みながら笑いと涙で心が洗われ、元気が沸いてくる不思議な魅力の一冊です。お手元にどうぞ。

・BIエッセイ2010/09/06 未知の至福①「半年で50万部突破!栃木県在住柴田トヨさん98歳の詩集『くじけないで』」

(4)山根一眞『はやぶさの大冒険』 (マガジンハウス 2010年8月 第5刷 定価1300円+税)

 登場人物が多く中学生でも読める。510キログラムの小惑星探査機「はやぶさ」地球帰還と直径500メートルの小惑星「イトカワ」物質発見は世界初の快挙。日本人が日本と未来への誇りと自信を持った出来事でした。「はやぶさ」7年間の大冒険の記録である。

・BIエッセイ2010/06/14 「あ!来た、来た!」「はやぶさ」地球帰還をライブで見ました!世界初540mの小惑星「イトカワ」探査の快挙!

(5)小菅正夫『生きる意味って何だろう?―旭山動物園長が語る命のメッセージ』 (角川書店 2008年12月 定価590円+税)

 今年、小菅元園長の話を直接お聞きする機会がありました。入園者26万となり閉園の危機の旭山動物園を300万人が訪れる日本トップ動物園に蘇らせた。その根源は、生きるものを大切にする哲学だった。たくさんの笑顔に溢れる旭川動物園をもう訪ねましたか。

・BIエッセイ2010/04/26 年間300万人が訪れる「旭山動物園の奇跡」を実現したリーダー小菅元園長のお話を聞きました

(6)節子・クロソフスカ・ド・ローラ『見る美 聞く美 思う美』 (朝日文庫 2007年12月 定価630円)

 私が「遊ぶ喜び」を「見る美」「聞く美」「創る美」の3つの分野に整理するアイデアの源泉となった本です。日本女性として落ち着いた人柄と深い知性が滲み出るすばらしい本です。「思う美」は、意を汲んで「創る美」にしました。

・BIエッセイ2010/01/12 2010年初夢(個人編):「働く喜び、学ぶ喜び、遊ぶ喜び」の生きる喜び「三喜計画」を描く-2010年は「再スタート元年」-

(7)フィリップ・フック著、中山ゆかり訳『印象派はこうして世界を征服した』 (理想社 2009年7月 初版 2200円+税)

 2010年は西洋名画特別展ラッシュでした。何故、印象派絵画が世界で人気なのか?の疑問を解きたくて読みました。印象派の絵画そのものの魅力であると彼は断言する。観る人を心地よくさせ、自信をもたせてくれる絵画と語る歴史的好著。

・BIエッセイ2010/03/08 印象派“光と色彩の画家”『ルノワール-伝統と革新』展。日本、世界の美術館収蔵作品が総結集。

(8)前野隆司『脳はなぜ「心」を作ったのか-「私」の謎を解く受動意識仮説』 (ちくま学芸文庫 2010年11月 760円+税)

 タイトルと帯「“私とは何か”“心とは何か”-ついにその謎は解けた?!」に惹かれて読みました。人の心に一歩接近か?作家の夢枕獏氏が解説を書いている。2004年刊行本の文庫版。前野氏は慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。

(9)松岡正剛『セイゴオ語録1 松岡正剛 危ない言葉』 (求龍堂 2010年11月 定価 1500円+税)

 ここ数年、松岡正剛氏の著書と言葉に注目しています。先日は、丸善丸の内本店4階に設けられた松岡正剛プロデユースした65坪に約5万冊の売り場「松丸本舗」訪ねました。「読書は交際」「本は武器」。異能の人と呼ばれる松岡正剛の200の言葉セレクション。

(10)井手 聡『「売れるキャッチコピー」と「買わせるキャッチコピー」』 (同文館出版 2010年9月 定価 1400円+税)
 
 たった1行でお客の心をつかみ商品やサービスを買わせてしまうキャッチコピー。10の「型」に分類して事例が具体的なのですぐ使える本となっている。言葉がポータルとなるインターネット時代にこそ1行のキャッチコピー力が売上げを左右する時代ですね。

(11)久保憂希也『経理以外の人のための日本一やさしくて使える会計の本』 (デスカヴァー・トゥエンティワン 2010年8月 定価1000円+税)

 短篇を読むような感覚であっという間に会計のポイントがわかる本です。しかも、管理会計、財務会計、税務会計の体系をきちんと押さえています。タイトルの通り、経理以外の人が読んで、ビジネスに役立つ観点から会計を語る元国税調査官のコンサルタント執筆。

(12)松本零士『未来創造-夢の発想法』 (角川ONEテーマ21 2010年9月 初版 724円+税)

 『銀河鉄道999』の松本零士が、自分の夢のイメージをカタチに変える方法とは?「企画力」「発想力」「創造力」を探るのに格好の本。時計、化石、古書、映写機、映画のフィルムなど実物に触れる。音楽や漢詩の素養。「創造力」の根源は広く深い体験、教養が土壌。

・BIエッセイ2010/10/04 未知の至福③ 漫画家松本零士が「創造力」を語る『未来創造-夢の発想法』

(13)池上彰『わかりやすく<伝える技術>』 (講談社現代新書 2010年5月 第16刷発行 定価740円+税)

すごく役に立ちます。今や「伝える」伝道師が、<わかりやすさ>は、①聞き手に「地図」を②内容の「見える化」③話の「柱と枝」作りの3つだという。38歳でキャスターなって<わかりやすさ>に図解の効用を気づいた池上氏。テレビ現場のノウハウをすべて公開。

・BIエッセイ2010/08/09 改めて、唸った。「図解」は、考える力、伝える力を鋭く磨く。

(14)平野敦士カール、アンドレイ・ハギウ『プラットフォーム戦略』 (東洋経済新報社 2010年8月発行 定価 1600円+税)

 今最も注目されている世界最先端の経営戦略と称されるプラットフォーム戦略の本。多くのグループを「場」に乗せて外部ネットワーク効果を創造して新しい事業のエコシステムを構築する。社団法人プラットフォーム戦略協会理事長の平野氏とハギウ博士との共著。

(15)村井純『インターネット新世代』 (岩波新書 2010年1月 第1刷 760円+税)

 インターネットは技術者先導時代から教育や医療の改善、福祉や少子・高齢化の課題、環境やエネルギー問題等人間社会の各分野のプロ、リーダー、国民が創造する時代。“日本のインターネットの父”と称される村井純慶應大学教授が新著で未来社会と技術を語る。

・BIエッセイ2010/03/01 “日本のインターネットの父”村井純慶應大学教授の新著『インターネット新世代』をもう読みましたか?

(16)角川歴彦『クラウド時代と<クール革命>』 (角川書店 2010年3月 定価 705円+税)

 シャープ・ソニーも12月10日電子書籍端末発売と配信サービスを開始した。新聞・出版市場約6兆円の激変時代。その意味と背景となる21世紀産業革命の現実。企業だけでなく国家もどう対応すべきかを正面から論じている。未来の知識産業を俯瞰する必読書。

・2010/03/29 eBook(電子書籍)は21世紀産業革命の本丸?情報産業界必読『クラウド時代と<クール革命>』『iPad VS. キンドル』

(17)辻野晃一郎『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』 (新潮社 2010年11月 定価 1500円+税)

 ソニーでVAIO、スゴ録をヒットさせた男。ソニー22年、グーグル3年と2つの国際企業経営幹部を経験したナイスガイのビジネス戦記。仕事現場で起きるリアルな苦労話、失敗談を隠さずに詳述。私は興奮し、なるほどなるほどと共感しながら一気に読んだ。

(18)今北純一『仕事で成長したい5%の日本人へ』 (新潮文庫 2010年5月 定価 700円+税)

 グローバルビジネス体験者からのアドバイス。若き日に世界のビジネス界に飛び込み、個人として生き抜いてきた今北純一氏(旭硝子、スイスバッテル研究所、仏ルニー公団、エア・リキード社を経て現在コンサルティング会社「CVA」パートナー)の仕事論。

・BIエッセイ2010/10/18 「30~40代ミドルのgood apple「光るリンゴ」とbad apple「腐ったリンゴ」

(19)NHK「仕事学のすすめ」製作班・編『柳井正 わがドラッカー流経営論』 (NHK出版 2010年1月 第1刷 定価 950円+税)

 若い社会人、中堅幹部の教育テキストに最適です。NHK教育テレビで2009年6月に放送された「仕事学のすすめ わがドラッカー流経営論」の中で、ファーストリテイリング会長兼社長柳井正氏がドラッカーに学んだユニクロの事業経営を語ったもの。

・BIエッセイ2010/02/22 未来拓く「経営力」教育(社員・部長・役員)に良質な副読本:経営力リテラシーは全社員必須な「知識労働者の時代」

(20)遠藤功『課長力 逆境を突破する6つの力』 (朝日新聞出版 2010年9月 定価1500円+税)

6人の「突破」した課長の実例があって読みやすい。「ミドルこそ日本の「次の50年」のエンジン」「競争力の源泉」と語る早稲田大学ビジネススクール教授、ローランド・ベルガー会長の遠藤功氏。経営と現場の「実践力」を非常にわかりやすく分析、提案している。

・BIエッセイ2010/10/25 「今日の飯(現在事業)」と「明日の飯(中期事業)」を同時に突破する事業リーダーたれ!

(21)猪木武徳『戦後世界経済史』 (中公新書 2010年1月 5版 定価940円+税)

 第二次世界大戦後の世界経済の鳥瞰図である。ポリティカル・エコノミーという政治経済学の原点に立ち、自由と平等という相克と関連する課題を逃げないで正面から論究している姿勢に敬服する。2009年エコノミストが選ぶ経済図書第1位のマクロ経済必読書。 

・BIエッセイ2010/02/08 日経2009年エコノミストが選ぶ経済図書第1位 猪木武徳『戦後世界経済史』を読んで

(22)辛坊治郎・辛坊正喜「日本経済の真実-ある日、この国は破産します-」 (幻冬舎 2010年4月 第1刷 定価 952円+税)

 何故、政権交代でますます経済はダメになったのか?メディア人自らがメディア俗説の「犯罪」に近い状況と述べる程の深刻な事態に、事実のデータを持って経済の真実を述べた本。メディアの負の影響力に正面から立ち向かう事実の発掘と出版の勇気に拍手。

・2010/05/24 政治経済を読むシリーズ2 暴論に騙されないための経済入門書!辛坊治郎・辛坊正喜「日本経済の真実」

(23)著者 榊原英資・竹中平蔵 責任編集 田原総一朗『田原総一朗責任編集 2時間でいまがわかる! 絶対こうなる!日本経済 この国は破産なんかしない!?』 (アスコム 2010年6月 第一版 定価 952円+税)

 両者の本音がわかる書。民主党ブレーン榊原氏は、フランス型の大きな政府で福祉社会を目指し、税金・社会保険で60%レベルの国民負担率、消費税は20%程度。小泉改革の経済司令塔竹中氏は、米国型でも欧州型でもない新しい日本型をめざすべきと述べる。

・BIエッセイ2010/06/28 政治経済を読むシリーズ4~民主党ブレーン榊原英資氏と小泉内閣の経済財政大臣竹中平蔵氏の対談“絶対こうなる!日本経済”

(24)高橋洋一『日本経済のウソ』 (ちくま新書 2010年8月 第1刷発行 定価 740円+税)

 「埋蔵金」を発掘した高橋氏が「デフレ不況の真犯人」に迫ります。元財務省理財局資金企画室長、元内閣参事官、嘉悦大学教授。日銀の金融政策と学会、エコノミスト、マスコミの「定説」のウソを実証分析で解明。経済統計も豊富でデフレ解明に必携の書。

・BIエッセイ2010/08/23 政治経済を読むシリーズ5:日本デフレ不況の確信犯?日銀金融政策の実証分析!元内閣参事官 高橋洋一『日本経済のウソ』(上)
・BIエッセイ2010/08/30 政治経済を読むシリーズ6:日本デフレ不況の確信犯?日銀金融政策の実証分析!元内閣参事官 高橋洋一『日本経済のウソ』(下)

(25)小宮一慶『日本経済が手にとるようにわかる本――「数字」を関連づけると世の中が見えてくる』 (日経BPマーケティング 2010年11月 定価1500円+税)

 思った以上にすぐ読め、わかりやすい日本経済読本。数字で経済を見て判断するという原則から景気指標・経済理論の基本を使って日本経済を分析。日本経済新聞が掲載する経済指標を活用して読み解くところが経営コンサルタントらしく実際的でいいですね。

・BIエッセイ2010/12/6 師走にマクロ経済の常識を知る好著。日本経済の解決策を古典と数字で読み解く!

以上、 本との素敵な交際の参考になれば望外の喜びです。

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