佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2009/12/07 2009年振り返り(仕事篇):即時的持続的効果発揮した『トランザクションマネジメント』と「経営改善・現場改善一体のワークショップ」

 あっという間に、12月師走がやってきましたね。皆様、お元気でお過ごしのことと思います。

2009年はBIP創業3年目でした。経済激変の中、お客様の喜び・成功がBIPの喜び・成功と思ってコンサルタント・スタッフ一同頑張りました。お客様が猛烈に努力され、一緒に前進した1年となりました。深く感謝し、敬意を表する次第です。

 弊社BIPビイーアイピーは、暦と同じく1~12月が事業年度であり、2009年振り返りと2010年事業方針策定中です。4~3月が事業年度の会社が多い日本でも、次年度計画策定作業が始まっていることでしょう。皆様の会社・組織はどうですか?


 BIエッセイ・TOPICSを素材に、2009年振り返りをしてみたいと思います。今回が「仕事篇」、次回は「個人篇」を予定。皆様も各自やってみて下さい。昨年後半から今年の経済激変時代をどう総括するかは、今後にとって大変重要な視点・ヒントを提供してくれると思います。呻吟・激闘の中から、未来の明るい光を見つけた1年でした。

(1)デフレに即時的持続的効果を発揮した『トランザクションマネジメント』

参考資料「トランザクションマネジメントの領域」
 参考書籍 参考文献
 まず、経済は日本だけのデフレから世界的デフレに急激になったとの認識が大事でした。リーマンショック後の経済激変の本質は、需要と供給両面での世界的デフレであると識者の見解も紹介しました。(BIエッセイ2008年10月27日号『エコノミストランキング6年連続第1位の著者が語る経済の真実』詳細はこちら>>、2009年5月25日号『経済の先見力を常に求め続ける~21世紀はデフレ!』詳細はこちら>>

 為替は、円を例外に急激なドル高、新興国中心にドル調達不足が発生しました。それが激変期に発生した事実でした。インフレ、ドル安予測は間違っていました。当然、現在はその解消現象が起きています。デフレですから、米国は事実上ゼロ金利、インフレファイターのEUも金利下げ、世界からドルの供給を受けました。世界的な政策協調による各国財政出動により需要拡大をテコ入れして、今年上半期にやっと底を打った状況でした。

 私が驚くのは、日銀の対応です。昨年FRBがゼロ金利を導入した際も消極的協調で遅れて金利を少しずつ下げ、0.1%で米国金利を上回った状態で止めました。今年秋には市場から資金回収をして金融緩和を止め始めました。結果、昨年秋と今秋と2度に渡って急激な円高を招きました。日本の物価はマイナス2%程度ですから、2%程度の実質金利です。先週、あわててまた市場への資金供給に踏み切りました。

 マクロ政策が大事なことは自明ですが、ミクロ経済である企業にとって、国民が支持する政府・日銀が適切な政策をとるだろうと期待することに頼るだけではいけないという、残念ですが厳しい現実認識が必要です。

 そこで、BIPは「短期最適・中期成長の両輪経営」を提案し、断固とした経営改善・現場改善を厳しくお願いしました。「打つ手は無限にある」と経営コンサルタント牟田 學(むた がく)氏(日本経営合理化協会理事長)の著作を紹介し、激励しました。(BIエッセイ2009年2月2日『打つ手は無限』詳細はこちら>>)。実行したすべての会社は、減収増益、増収増益を実現しました。

その骨子をまとめ、『トランザクションマネジメント』という概念を創造し皆様に発表しました。(TOPICS2009年5月7日号 「BIPは、即時的・持続的収益効果ある『トランザクションマネジメント』を提案」詳細はこちら>>)<*トランザクション=あらゆる内外事業・取引機会、開発機会、対人機会、行動機会、書類・システム処理機会等>

 多くの企業のトップ、本部長、部長、課長の皆様に活用して頂きたいとの念願からです。昨年10月以降の経済激変に対応して実践し、具体的成果を上げている経営改善コンセンプトであり、手法(メソド)でもあります。

 経営の王道をスピーディーに、全部門が連携し、リーダーが決断し実施すれば即時的かつ持続的収益改善が可能です。

(2)現場主義で即時的連続的に実践した「経営改善・現場改善一体のワークショップ」

―― 「縮み一辺倒」から脱却し、ビジネスモデル創造、改革実践へ ――
参考画像:改善活動の進め方 参考書籍「致知」2009年8月号 参考文献
 2009年4月、BIPはコンサルティングサービス拡充を発表しました。2年間の実績と昨年後半からの経済激変に対応して、お客様の強いニーズに対応したサービスを拡充しました。以下がその骨子です。

<専門領域追加>

 専門領域について、第2・第3の企業成長共創支援に加えて、経営管理の基盤整備共創支援、改革実践活動の共創支援を追加拡充しました。

■経営管理の基盤整備共創支援
 事業経営は、事業開発と経営管理の両輪経営が重要です。BIPは経営管理分野の基盤整備を一緒に考え、一緒に推進します。
 経営激変に対応して、機敏な最適化対策とキャッシュフロー対策が必須です。同時に中期的成長戦略への見直しと技術・人材戦略が不可欠です。また、M&A、ポストM&Aマネジメント力が企業力を左右する時代を迎えています。
参考画像:経営管理の基盤整備共創支援

■改革実践活動の共創支援
 変える力、企業風土づくりが、持続的成長の要因として認識され、トップマネジメントの最大のリーダーシップ事項になりつつあります。BIPは改革組織、改革人材と一緒に考え、一緒に活動を推進します。
 トップとミドル一体での中期事業方針立案、クロスファンクショナルなプロジェクトによる業務改善・改革、運営・コミュニケーション改善など、改革実践力は細部に宿ります。
参考画像:改革実践活動の共創支援

 <経営改善と現場改善一体へのリーダーシップ>

 この1年は、経済戦時です。経営改善と現場改善を一体で実行する必要があります。経営陣とミドル層の関係、上司と部下の関係、何よりもリーダーシップの重要性を何度も情報提供しました。

 BIP関本コンサルタント(元ソニー品質保証部長)は、業務改善、品質保証、シックスシグマ等の指導実績を踏まえ、経営陣の皆様、現場一線の皆様に役立つノウハウを要約し、中心となる『経営改善・現場改善シリーズ1・2・3』3種類を9月1日に発表しました。(TOPICS2009年9月1日号 BIP関本コンサルタント(元ソニー品質保証部長):抜群の改善効果を共創する『経営改善・現場改善シリーズ1・2・3』を発表! 詳細はこちら>>

 私はBIエッセイで、「経営品質・現場品質統合経営の時代」のテーマで4回執筆しました。皆様に良くご存知のプロ野球界の王さん、織田裕二さん主演『踊る大捜査線』の話題もあげながら、現場主義とリーダーの役割を一緒に考える機会を提供しました。

 私も多くの企業の皆様と、その場で討議・意志決定・即実行のワークショップ型スタイルでの支援が激増しました。コンサルテイングの支援形態も多様に対応しています。

<多様な形、長期・短期の多様な支援追加>

 コンサルティングは多義的ですので、お客様のニーズにあわせて多様な支援を整理追加しました。また、長期契約から短期契約まで課題、ニーズにあわせて対応します。
 ■お客様のニーズに合わせた多様な支援
参考イメージ図

 ■長期・短期の多様な支援
 *長期契約(コンサルティング・アドバイザー)
 PLAN共創とDOフォローの継続性を重視し、また、自立・人材育成による改革基盤形成を支援します。
 私たちは「事業は実践の修正の連続」だと考えます。1年以上の長期パートナーとして、フォローアップと人材育成に結びつけることで、持続的成長に貢献します。

 *短期契約(コンサルティング・アドバイザー・タスクアウトソーシング・コーチング
 期限の決められた重要課題の政策立案(緊急課題の対策立案、中期事業計画、年度事業計画、新規事業計画、IPO・ポストIPO対策立案、M&Aデリジェンスなど)の内部討議の促進や意志決定プロセスの透明性をはかるため、専門的助言を行います。
 BIPは、貴社の事務局と一体になって、共創の立場で立案プロセス、討議プロセス、意志決定プロセスを支援します。

 日常発生する課題(プロジェクト推進、問題・課題の探究、検討・相談しておきたいテーマなど)について、助言と課題整理のカウンセラーのように考えていただき、3ヶ月程度の期間から気軽にご活用いただけます。欧米では、タスクアウトソーシングとして頻繁に利用されています。

・BIエッセイ2009/06/29 経営品質・現場品質統合経営の時代①:『TQM21世紀の総合「質」経営』と『シックスシグマ』を読み返して思うこと
 詳細はこちら>>
・BIエッセイ2009/07/06 経営品質・現場品質統合経営の時代②:遠藤功氏“現場力三部作”30万部ベストセラーの伝えるもの
 詳細はこちら>>
・BIエッセイ2009/07/21 経営品質・現場品質統合経営の時代③:『「致知」荒川博・王貞治師弟対談:「世界の王」はこうしてつくられた』を読んで
 詳細はこちら>>
・BIエッセイ2009/08/10 経営品質・現場品質統合経営の時代④:織田裕二主演 『踊る大捜査線』全17巻を楽しみ・学ぶ
 詳細はこちら>>

(3)現場主義の取材・研究で巨大産業自動車業界と情報通信業界動向の情報発信

参考文献 参考書籍 ワイヤレスジャパンにて
 未曾有の経済危機の中で、日本の大きな産業である自動車業界と情報通信業界の動向を調査・研究し、情報提供をしました。調査方法は、WEB、日刊経済3紙(日刊工業新聞、日経産業新聞、日経新聞)の切り抜きと関連ショー、セミナー等の取材です。

BIPWebでの情報提供は大きな反響があり、モバイルブロードバンド関連は今年最高のアクセスが集中しました。

 3月、トヨタ・ホンダ・日産各社販売店を実際に訪問し、エコカー税制と自動車メーカーのハイブリッドエコカー戦略について述べた。今やハイブリッド車は、最も購入される一般車になりました。経営改善・現場改善を早期に取り組んだホンダは2009年3月決算も黒字を実現した。『トランザクションマネジメント』の先進事例として紹介しました。
(BIエッセイ2009/03/23 4月エコカー税制とハイブリッドエコノミー車戦略で、皆さんは車買い替えをどうしますか? 詳細はこちら>>

 情報通信業界も、数年前から分散から統合へのパラダイムシフトが進行している中で、経済激変とモバイルブロードバンドの普及開始によってビジネスモデルの適否が激しく問われつつあります。ICT基盤のエコ=グリーンIT化も進んでいます。

BIPビーアイピーは、6月より毎月「MBB(モバイルブロードバンド)研究会」を開催して調査研究を継続しています。

国内最大の携帯電話産業展示会「ワイヤレスジャパン2009」((株)リックテレコム主催7月22~24日開催)を見学しました。携帯・PHSの契約数が1億件を突破し、既存のサービスは成熟化しているが、新たな高速無線サービス、放送・動画・コンテンツ配信などのサービス、検査機器など関連機器など次世代、近未来への新技術・新サービス展開への胎動を予感させている。

 今後大きく成長するワイヤレス市場への関心はあるが、思った程その内容が知られていないことを感じたこともあり、総務省の「電波新産業50兆円創出戦略」も紹介しました。

・TOPICS2009/05/18 重要情報!! 情報通信分野へ三か年3兆円政府追加投資緊急プラン
 続きはこちら>>
・BIエッセイ2009/06/08 情報通信月間に寄せて~「グリーンIT完全理解!熱と省電力に挑む」を読みましたか?
 詳細はこちら>>
・BIエッセイ2009/06/22 2009年は、モバイルブロードバンド爆発元年!1999年固定系ブロードバンド爆発から10年
 詳細はこちら>>
・TOPICS2009/08/03 重要情報!!政府の電波新産業50兆円創出戦略
 続きはこちら>>

以上

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