佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2008/12/08 明るく元気に、その場で全力を出し切ることで道が拓ける

―2008年の振り返りと2009年改善計画を考える(1)仕事編-

 師走は忙しく走りながらも、個人として、会社として2008年を振り返り、2009年改善計画を考え、決定する時期でもあります。

 6月と10月に開催したビーアイピーTMセミナーの講師である北陸先端科学技術大学院知識科学研究科 近藤修司教授に学んだ経営手法を一部使って、私自身が振り返りをしている最中です。皆様も、それぞれの方法で2008年の振り返りをしてみませんか。脳科学によると、口で話し、書くことで覚える効率が数倍に高まると脳科学者茂木先生がテレビでお話していました。

 今回は、その(1)仕事編です。次週に(2)個人編を書きたいと思います。

(1)2008年の振り返り 仕事編

 振り返りは、「YWT振り返り(やったこと、わかったこと、次にやること)」を3~5項目整理、まとめをすることです。近藤教授の勧める『4画面思考による成功の宣言』方式で作成したBIP未来開発プランを振り返りしています。一部紹介したいと思います。

――― Y(やったこと)―――

1.顧客満足度向上のため、常に調査研究を深め、提案力向上へ進化し続ける。
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a.ベンチャー学会、NPO法人社外取締役ネットワーク、生産性本部研究フォーラムに加えて、今年組織学会に加入、人間学月刊誌30周年の『致知』定期購読など調査研究領域を広げた。経営技術力に加え、リーダーシップ、人間力面での調査研究を深めた。
 
b.BIP自社メンバーの勉強会として、2月より講師を招き、IC(イノベーション&コーポレートガバナンス)研究会を毎月開催し続けている。

c.顧客満足度向上へ自社体制をコンサルタント・プロデューサー連携モデルに転換し、スピーデイーで調査力・提案力向上する運営への進化を追求し続けています。

2.お客様の事業開発力、改革実践力向上への支援プログラムを開発・創造する。
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a. お客様の事業開発力と改革実践力向上の一環として、近藤教授・佐々木『4画面思考による改革実践』セミナーを6月、10月と2回開催した。
 
b. 30-40代リーダーの企業家的事業リーダー育成のため、第1回『BIP事業リーダー実践塾』を11月より始めた。

c. 企業内幹部研修での講演に加え、現場により近いメンバーのワークショップ研修を始めた。

――― W(わかったこと)―――

1.トップ層とミドル層両面への支援が必要である。
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a. トップ層のニーズは、当然全社的事業戦略・経営戦略開発が中心です。自分の弱い面を補ってほしいと素直に語る素晴らしいトップが多い。我田引水で手痛い失敗事例を意外に多く持っているものである。過去はすべて受け入れるので、すべてを正直に情報開示してほしいとお願いすると、喜んで理解頂くことが多い。
同時にミドル層の意識変革、政策能力、組織運営力ギャップを改善したいと思っている。また、優秀な人材が不足していると指摘する方もいる。トップサイドからのミドル対策である。

b. ミドル層は、自分の範囲の業務で手一杯で、会社全体のことを考える余裕や時間がないと思っている方が意外と多い。或いはそういう機会がないと言う。たまに経営陣への批判の場合もある。それに対して、「自分ごとで自ら未来開発する」という意識へ変革したらどうですかと提案すると共感が多かった。潜在意識と能力はあるので、どう引き出すかの大切さを感じた。
また、次のキャリアアップを考える意欲的ミドルが多いこともわかった。可能性を信じる2008年となった。

c. 私から中立的にみて、理想的に言えばトップとミドル両方が継続改善する風土を創る必要性を感じます。トヨタのように「カイゼンが企業DNA」という会社はまれである。しかし、稀有ながら実践しているすばらしい大企業、中小企業にも出会った。その成功事例を広げたい。

2.顧客満足度指標は、多様である。
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a. BIPとしての事例・実績が増加しつつあり、2年間の事例分析をしてみて、顧客満足度指標の多様性を痛感している。途中で変化することもある。また、悪い情報は事前には隠しておく傾向も多く、困惑する事態に数度遭遇した。期待するものを即座に判断し、適宜アドバイスや情報提供する相当の総合力が必要である。顧客ニーズと提供するサービスとのマッチングがやはり重要である。そういう点では、事前の両者の意見交換と、常にコミュニケーション取って、両者の信頼づくりをすることが大事である。政策進展、意識向上、業績向上、黒字転換等の報告を受けたのが何より嬉しかった。

b. BIPの主要領域である事業開発力、改革実践力向上の支援プログラムとして、今年2回開催したセミナーはチャレンジであったが、盛況で好意的評価であった。近藤教授の提起したキーワードは、参加企業の大きな意識開発に結びつきつつある。

また、経営に必要な基本的PDCA手法自体を知らない幹部の多い企業も少なくないことがわかった。初歩的経営言語で話すこと自体が共通言語として通じなくて、表現を変える体験をたくさん味わった。当方も改善が必要であるが、25年前、教育マネジャー・TQCマネジャーとして10代、20代社員に初歩的経営技術や手法を普及した時代を想起すると、改めて日本社会の基礎的教育力の衰退と復活への大切さを感じた。

c. 弊社自身が、シャープ町田会長が語るI型からT型への進化が求められる局面がある。視野が広い総合力と専門分野の個別能力深化の両面へどう対応するかのしくみを更に検討する必要がある。大学連携、業界連携、行政連携などを進めているが、一層の必要性を痛感した。弊社のビジネスモデルにもかかわるので時間かけて検討していきたい。

――― T(次にやること)―――

 起業2年目の2008年は、弊社自身大きな困難に数回遭遇し、厳しい活動体験をしながらも打開しました。苦労しながら、私なりに学んだ教訓を次に生かしたいと思い、3点記します。

1. 明るく元気に。
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 2つの意味があります。
一つは文字通り、明るく元気に活動することです。
 もう一つは、改革実践の目的です。1:一人ひとりを2:企業を3:お客様を4:仲間・社会を明るく元気にすることに気づきました。その結果、多くの新たな人的ネットワークが広がりました。

2. その場で全力を出し切ること。
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 仕事は、事前予測・事前計画は絶対必要で大事ですが、自分でプログラムした通りに運ばない方が多いのです。先は考えますが小出しにせずに、その場面で全力を出し切って120%以上、200%・300%の情熱と行動をすると、道は開けます。もちろん、適度な休養も大切です。

3. 継続は力なり。
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 信じる哲学と決めた方針は、やり続けることです。そして、適宜改善し続けることです。毎日、毎週、毎月、四半期、1年毎に振り返り、都度改善することを組織文化(DNA)、つまり、習慣行動にすることです。行動レベルでの変革があって初めて意識が変わったということだと思っています。

以上
次週は、(2)個人編です。

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