佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション
2023/07/24 288号 恒例!夏休みにお薦めの本15冊
「明るく楽しくイノベーション」のサブタイトルで開始したBIエッセイも今年7月10日で16周年288号を迎えました。読者の皆様に深く感謝申し上げます。
恒例の「夏休みにお薦めの本15冊」をお届けします。夏休みは、本を読む時間のある時期の一つですね。
主に今年発売された本の中から、人生・仕事・日本に与える影響の大きい本や、再読して役立つと思ったお薦めの本15冊を紹介します。歴史軸、世界空間軸、諸科学統合軸など新たな視点や知見は未来創造に役立つと思います。
皆様の明るく楽しい三喜人生(働く喜び・学ぶ喜び・遊ぶ喜び)に役立てば幸いです。
(ご参考まで。過去の「お薦めの本」はこちらからご覧頂けます。)
【1】 個人・家族=ミクロレイヤー ~人生100年時代を自分事として考える
1. 西洋美術史家 木村泰司 『名画の読み方 世界のビジネスエリートが身につける教養』
(ダイヤモンド社 2018年10月 定価 本体1,700円+税別 )
木村氏は、「絵画は見るものではなく読むもの」だと言っています。本書は、西洋絵画をジャンル別に追い、その知識や読み方を解説したものです。先ずは、気軽に読んで下さい。 私は、日本・世界の美術館巡りが趣味で、西洋画・日本画問わず鑑賞している。BIP株式会社創業時から10年位美術エッセイも書いてHPに掲載しています。数年前には、国際浮世絵学会正会員にも入れて頂きました。素人の鑑賞好きに過ぎませんが。 本書お薦めの背景は、前職ネットワンシステムズ㈱取締役時代の体験です。海外企業訪問や海外から来社幹部のランチ・夕食会にはビジネスの話は無いことがほとんど。国柄の美味しい食事、絵画談義、歌舞伎等自国文化、温泉紹介などがほとんどでした。世界のビジネスエリートは、自国の文化・歴史等教養があると思う相手と友達になってくれると実体験で痛感した次第です。
2. エッセイスト&バーマン 島地 勝彦 『時代を創った怪物たち』
(三笠書房知的生き方文庫 2023年6月 定価 本体1,100円 +税別)
日本・世界の偉大な功績を残した傑人100人をコラム風に書いている。日本人38名。著者による多彩な100名の怪物紹介が貴方を刺激します。 1.アル・カポネ~庶民の味方で子供に夢を与えたギャング王。2.ウインストン・チャーチル~持ち前の強運でイギリス軍を死地から救った。 から始まる。 6.竹鶴政孝~ウイスキーにも妻にも燃えるような情熱を注いだ快男児。50.後藤新平~優れた人材を残してこの世を去った。有言実行の傑人。
3. 精神科医 和田秀樹 『不老脳』
(新潮社 2023年4月 定価 本体760円+税別)
40歳以上の方、必読。2022年度ベストセラー1位『80歳の壁』著者の最新作 「大脳の一部である前頭葉には【意欲を司る】という大事な役割があるのです。・・・前頭葉には言葉を操る、情報を処理する」感情を制御する、運動機能をコントロールするといったその人の「人間らしさ」そのものを司る役割がありますが、そうした「自分らしさ」を発揮できるのも意欲あってこそ、ここが衰えてしまっては、あなたの創造性も粘り強さも宝の持ち腐れです。」 第1章 脳は40代で衰えはじめる 第2章 チェックすべき7つの「機能不全」 第3章 前頭葉は鍛えられる 第4章 前頭葉機能不全社会の処方箋 第5章 「前頭葉型人間」が生き延びる 付録 年代別 前頭葉との付き合い方 感情老化度テスト
4. お茶の水女子大学名誉教授 藤原正彦 『日本人の真価』
(文藝春秋 文春新書 2022年7月 定価 本体850円+税別)
日本は再生できる。美意識と武士道精神で、危機の時代を生き抜く。 文藝春秋に2019年から2022年執筆されたエッセイ3年分が新書で手軽に読めました。「月に5枚半はさほど簡単でなかった。」と述懐する。「この三年間に劇的な事件が次々と起きたからだ。一世紀に一度のパンデミック、ロシアによるウクライナ侵攻、東京無観客オリンピック、日米のトップ交代などだ。」第一章 ニッポン再生、第二章 「英語教育」が国を滅ぼす、第三章 論理と情緒、第四章 隣国とのつきあい方、第五章 日韓断絶―問われるべき「国家の品格」、第六章 コロナ後の世界、第七章 「日本人の品格」だけが日本を守る、第八章 家族の肖像、第九章 父・新田次郎と母・藤原てい、おわりに ウクライナそして父の手拭い
5. 人間学を学ぶ月刊誌 『致知 特集 わが人生の詩』
(致知出版社 2023年6月 定価 本体1,000円+税別)
私は人間学を学ぶ実践知の宝庫として『致知』を15年以上定期愛読している。 特集では、各分野の方々が人生を語っている。対談 北里大学特別栄誉教授 大村智×NPO法人日本国際童謡館館長 大庭照子。駒沢大学陸上競技部総監督 大八木弘明×岡山学芸館高等学校サッカー部監督 高原良明。大阪大学名誉教授 加地伸行×JFEHD名誉顧問 數土文夫。連載も多彩です。作家 五木寛之ウォンテッドリー社長 仲暁子、 ドラッガー学会共同代表理事 佐藤等、国際コミュニオン学会名誉会長 鈴木秀子、臨済宗円覚寺派管長 横田南嶺、社会教育家 田中真澄、京都大学名誉教授 中西輝政等。
【2】企業・大学・組織=ミドルレイヤー~BI=ビジネスイノベーションが経済と価値を創出する
6. 学研ホールディングス 代表取締役社長 宮原博昭 『M&A経営論 ビジネスモデル革新の成功法則』
(東洋経済新報社 2023年3月 定価 本体1,800円+税別)
日本企業そして日本経済にとって、現役社長の画期的なM&A経営論が出版されました。 早速、弊社BIP㈱でも、5月に開催したM&A・PMI推進会議の場で全員読んでの意見交換会を実施しました。事業成長・事業承継M&Aは、産業界にもっと活用して良い経営戦略だからです。 「瀕死の学研を救ったのはM&Aだった。」「学研はどん底の2009年以降・・13年連続で増収を続けている。・・大きなエンジンとなったのが、積極的なM&A戦略だ。現在、M&Aによって学研グループに加わった会社のグループ全体に占める割合は、売上高で40%、営業利益で56%、従業員数の62%に達している。」 第1章 どん底での社長就任、第2章 M&A前哨戦―全国47都道府県の進学塾を確保せよ、第3章 V字回復への道―M&Aの光と影、第4章 M&Aを成功させる17の原則、第5章 4年目の落とし穴―経営の手綱を締め直す、第6章 日本の「学研」から世界の「Gakken」へ
7. ニコン取締役専務執行役員CFO 徳成旨亮 『CFO思考―日本最大の「欠落」と処方箋』
(ダイヤモンド社 2023年6月 定価 本体1,800円+税別)
著者は、三菱UFJファイナンシャル・グループCFO、米国ユニオンバンク取締役を経て現職。世界中の投資家から4年連続で「ベストCFO」(日本の銀行部門)に選ばれた。 なぜCFOが「企業成長」と「日本経済復活」の鍵なのか? 先ず、第3章の10の責任領域と役割を見て認識を変えて欲しい。私自身、前職ネットワンシステムズ取締役CFOとして売上高200億でIPO、その後通信事業本部長・公共事業本部長、またM&Aで買収した子会社社長を歴任してIPO後数年で1000億企業に成長した実体験から「CFO思考」の重要性を痛感している。 第1章 CFOは誰と向き合い 何を動かす存在なのか、第2章 CFOはどのような仕 事をしているのか、第3章 CFOが担う10の責任領域と役割、第4章 「CFO思考」で日本経済に成長を、第5章 グローバルで活躍できるCFOへのキャリアステップ
8. 日経ビジネス記者 西岡杏 『キーエンス解剖 最強企業のメカニズム』
(日経BPマーケティング 2022年12月 定価 本体1,600円+税別)
時価総額はSONYを超え、営業利益率55%、社員平均年収2,200万円のキーエンス。 今や会社名を知らない方は減ったが、その驚異の高収益を生む仕組みは意外に知られていなかった。若い日経ビシネス記者が解剖した。 第1章 顧客を驚かせる会社、第2章 営業部隊が「先回り」できるわけ、第3章 期待を超え続ける商品部隊、第4章 「理詰め」を貫く社風と規律、第5章 仕組みの源流に「人」あり、第6章 海外と新規で次の成長へ、第7章 「キーエンスイズム」の伝道師たち
9. 日本電産会長創業者・京都先端科学大学理事長 永守重信 『運をつかむ』
(幻冬舎新書 2023年1月 定価 本体900円+税別)
「人生は「運」が7割。運気は「努力」で呼び込める。20代から70代まで仕事をやっている方々に贈る率直な人間論に驚きます。大成功した経営者が、自分を裸にして人生の生き方をここまで細かく書いた本は珍しいし貴重です。 第1章 私が考える「運」、第2章 「ユーモアを言える余裕」が運を招く、第3章 第3章 誰も気にしないほどの「細部」にこだわる、第4章 「運気を落とさない」」習慣を徹底する
10.実業家・SNSmedia&consultingファウンダー・インターステラテクノロジズファウンダー 堀江貴文 『信用2.0 自分と世界を変える「最重要資産」』
(朝日新聞出版 2023年4月 定価 本体1,400円 +税別)
これは、信用の本である。「結局、世界のすべては「信用」で動いている。お金も人もモノも、信用で動いている。・・・だが、何よりも忘れていけないのは、すべてを動かす“信用の原理”そのものが変わったということだ。」 第1章 今、信用されている人は何をやっているのか?、第2章 信用革命で価値観をアップデートせよ、第3章 信用資産が増える6つの行動原則、第4章 「優秀な人」ほどハマる信用の落とし穴、第5章 「信用富豪」が持つ4つの黄金マインド
【3】日本・世界=マクロレイヤー~内外の政治、経済、外交、軍事、技術を情報収集する
11.元内閣総理大臣 安倍晋三 『安倍晋三回顧録』
(中央公論新社 2023年2月 定価1、800円+税別)
読んで驚いた。知られざる宰相の「孤独」「決断」「暗闘」のリアル。日本と世界のマクロ政治経済の現実を知る必読の本だと思います。 2022年7月8日、選挙演説中に凶弾に撃たれ、非業の死を遂げた安倍元首相の肉声。 あまりに機微に触れる手の内と舞台裏をすべて明かす。オバマ、トランプ、プーチン、習近平、メルケルら各国要人との秘話も載録。 第1章 コロナ蔓延、第2章 総理大臣へ、第3章 第2次内閣発足、第4章 官邸強、第5章 歴史認識、第6章 海外首脳たちのこと、第7章 戦後外交の総決算、第8章 ゆらぐ一強、第9章 揺れる外交、第10章 新元号「令和」へ、第11章 憲政史上最長の長期政権が実現できた理由
12.数量政策学者・喜悦大学ビジネス創造学部教授・(株)政策工房代表取締役会長『円安好況を止めるな! 金利と為替の正しい考え方』
(扶桑社新書 2023年5月 定価 本体900円+税別)
「円安危機」はウソである。物価の仕組みから金融政策まで、日本経済の正しい道筋を説いている。正しい知識と考え方を学べば、日本経済の問題点がよく分かる! 序章 円安がチャンスである理由、第1章 円高・緊縮病を患った売国奴、第2章 儲け話には裏がある、第3章 海を渡りつつ 悪例になるな、第4章 為替と物価のキホンのキ 、第5章 日本経済を蝕む七つの俗論
13.著述家・元国連職員 谷本真由美 『世界のニュースを日本人は何も知らない4』
(ワニブックス 2022年12月 定価 本体900円+税別)
37万部突破に人気スリーズ最新版です。私も彼女の著書から最新海外事情を学んでいます。貴重な本です。 第1章 世界の「最新ニュース」を日本人は何も知らない、第2章 世界の「真実」を 日本人は何も知らない、第3章 世界の「表と裏」を日本人は何も知らない、第4章 世界の「日本愛」を日本人は何も知らない、第5章 日本人は「ロシア」のことを何も知らない、第6章 世界の「?」を日本人は何も知らない、第7章 世界の「残念な観光名所」を日本人は何も知らない、第8章 日本人は「イギリス王室の真実」を何も知らない、 第9章 世界の「あるもの/ないもの」を日本人は何も知らない、第10章 世界の「エンタメ最新事情」を日本人何も知らない、第11章 世界の「重大なニュース」を知る方法
14.京都大学医生物学研究所ウイルス共進化分野准教授 宮沢孝幸 『ウイルス学者の絶望』
(宝島社新書 2023年2月 定価 本体 900円+税別)
ウイルス学研究者の最新知見を収集する好著です。 第1章 ウイルス学者の絶望、第2章 新型コロナウイルスの正体、第3章 無知という大罪、第4章 ウイルスと免疫の基礎知識、第5章 コロナワクチンの限界と危険性 、第6章 私が声を上げ続ける理由、第7章 ウイルス学者を悩ませた16の質問
15.フィフィ 『まだ本当のこと言わないの? 日本人の9大タブー』
(幻冬舎 2023年5月 定価 本体1,600円+税別)
国家安全保障、政教分離、ジェンダー問題など、日本人が知らない実態を赤裸々に告発! 第1章 安全保障と外交問題、第2章 中国の脅威、第3章 外国人留学生・外国人労働者、第4章 難民受け入れと出入国在留管理庁、第5章 子供権利、親権、給食費、第6章 フェミニズム、ジェンダー問題、第7章 韓流ブーム、第8章 カルト宗教と政教分離、第9章 利権と癒着と天下り
以上
※読者の皆様へ、より便利に参考情報・参考書籍をご紹介するために、Amazon.co.jpアソシエイト・プログラムを採用しています。