2018/12/06 「フィリピン スービックだより」第9回 日本語教育と人材送出
こんにちは。BIPコンサルタントの中沢宏行です。
早いもので、12月です。ここフィリピンではもうすっかりクリスマスムード。なにしろ、月の終わりに”ber”がつくと、もうクリスマスシーズン。つまり、Septem”ber”、9月から!?(笑)。とすると、3,4ヶ月もクリスマスということになるわけで、いかに、フィリピン人にとって、クリスマスが楽しみかってわかります。
これを書いているのは12月頭ですが、すでに会社によっては、年に1度の大イベント、クリスマスパーティーが行われています。全従業員が着飾って集まり、食べて飲んで歌って踊って……。職場対抗ダンスコンテストや、美女コンテスト(日本ではハラスメントになるのでしょうか?)、ビンゴゲーム等で盛り上がります。この季節、会社が終わったあとの時間になると、あちこちの広場、空き地で、音楽をかけながらダンスの練習をするグループを見かけます。大型テレビや、冷蔵庫など、結構な商品を用意しているので、みんな必死です。といっても、とにかく楽しそうなのですが。私も、こちらに来たときは、製造工場勤務。500名ほどの従業員と大いに飲み、語り、親睦を深めたものでした。
そして、クリスマスの当日は基本家族と過ごします。教会のイベントに参加したり、クリスマス料理を作ったり。プレゼントもたくさん買わなくてはいけないので、とにかくお金がかかるタイミングです。
そのためにできた決まりが、「13th Month Pay」13か月目給与。フィリピンの皆さんがクリスマスと新年をちゃんと祝うことができるようにと制定されたとのことです。
私は今年も年末、年始をフィリピンで過ごす予定です。海岸で、観衆の間近から打ち上げられる花火(日本では安全的に完全NGです!)を見ることで、新年を迎えます。良い年にしたいです。
さて、今回は、第3回でもご紹介したのですが、フィリピン人材と日本語教育についてのお話です。
日本では、外国人活用の話題がかなり盛り上がり、どちらかというとネガティブな面がフォーカスされているかと思います。私自身もじっくり、しっかり考えなければならないこともあると思いながらも、まずは自分がしたいこと、自分が良かれと思うこと、自分たちができることをやっています。
■某建設会社との技術ビザでの日本送出
建設業=>技能実習生、ではなく、管理業務を期待し、フィリピン人の優秀な若者を採用した上で教育し、「技術」の在留資格で日本に送り込む、というスキームです。第3回コラム執筆の時には、トレーニング開始前だったのですが、その時に集まった15名、全員日本に着任し、新しい生活をスタートさせました。
約半年間で、日本語能力検定N3(*)のレベルまで引き上げるのですが、このスピードはかなり早いと最近、業界に詳しい方からコメントをいただきました。そういわれて初めて調べて、あっ、確かにといった具合で……(笑)。もちろん、そもそも地頭の良い人間を選んでいることがあるわけですが、彼らのモチベーションをいかに高め、キープし、適度に競わせ、一方では生徒間で助け合いさせ、全体のレベルを上げていく。そういったところが肝要であるというように振り返っています。それと、もうひとつは、学習した後の、その応用先、つまりはその建設会社さんのオフィスであり、現場であり、暮らす町、などなどをありありとイメージしながら勉強することで、学習能率がだいぶ上がるのではないかということです。ひいては会社へのロイヤリティも上がります。
このスキーム、ぜひ他にも広げていけるよう、「iYES N3コース(仮称)」ということで、しっかりとしたノウハウ、カリキュラムにまとめていきたいと思っています。
(*) JLPT(日本語能力試験) N3とは、一番難しいN1と一番簡単なN5の真ん中、日本語のみで日本人と一緒に働くことが可能なレベルと言われています。
■外国人受入拡大に合わせて
日本語教育をやっています、ということを掲げていると、いろいろな方がお話を紹介してくれます。レベルもいろいろ。中には、資格認定のために、「iYESで○○時間、勉強したことにして、Certificateを発行してくれ」、などという依頼も(苦笑)。あー、こういう世界、あるのだな、と少しがっかりする瞬間です。
もちろんこのような話は例外的、そのなかには、やはり今議論となっている、新しい外国人受け入れに絡むお話もあります。
ここにもぜひ語学学校iYESとして、かかわりたいと思っています。N4レベルが要求となりそうですので、今度は「iYES N4コース」。前述N3コースのような時間はかけられませんが、「一人一人の顔が見える学校」iYESならではの、心の通ったトレーニングを提供します。私はこの世界では新参者ですが、大企業、外資、中小企業、海外現地法人で仕事をした経験があります。それを生かしたい。そして、誤った期待をもって、日本に行き、がっかりして帰ってくる、あるいはどこかに行ってしまうといったようなマイナスで語られるようなケースはゼロ、日本で働きたいと思うフィリピン人材を、正しく、win-winの状態で、送出していきたいと思っています。
いろいろな議論があると思いますが、自分の会社にはどうだろう?と少しでも思ったら、問い合わせしてみてください。
お読みいただき、ありがとうございました。 また次回!
スービックについて
http://primer.ph/travel/category/area/central-luzon/subic/
iYESについて
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中沢 宏行(なかざわ ひろゆき)
コンサルタント(海外進出・海外ビジネス支援、人材育成研修・組織マネジメント)
フィリピンのスービックにて語学学校事業を中心に活動中の中沢が、現地の実情や海外ビジネス支援、語学・企業研修についてのコラムを開始。
海外進出や海外ビジネスに興味のある方、語学研修や海外企業研修をご検討の方に役立つ情報を発信していきます。
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