2015/08/06 【FC】「フランチャイズ加盟による事業多角化とは」
こんにちは。高木 仁(たかぎ ひとし)です。
今年は7月に早めの夏休みを取って4年ぶりのハワイへ行ってきました。ダイヤモンドヘッドが目の前に広がるコンドミニアムでゆっくり過ごすことができました(2人の娘の子守が大変でしたが)。
今回も、日本に進出しているEggs ‘n Thingsへ行きました。ここでは、日本のメニューにはないものが食べられます。前回は本店に行きましたが、今回はアラモアナ店へ。こちらのお店では日本人は我々だけ。地元民?と思われるお客さんが多かったようです。
日本とは異なる時間の流れでのんびり過ごせ、リフレッシュすることができました。
さて、今回は、法人とフランチャイズ加盟の関係について考えたいと思います。
以前のコラム『フランチャイズ加盟のポイント』(https://www.bi-p.co.jp/column/3330/)では、個人のフランチャイズ加盟について考えました。
法人がフランチャイズ加盟するとはどういうことでしょうか?
■新規事業におけるシナジー効果
企業が新規事業を展開しようとする場合、通常、既存事業とのシナジーを考えます。
例えば、製造業であれば「保有技術を活かした開発」「同一の製造ラインでの製造」などが考えられますし、「現在の販売チャネルの活用」「仕入や販売の共有化によるシナジー」などもあります。
具体的な例として「富士フイルム」をあげると、既存事業(写真フィルム)で培ったコア技術を新規事業へと展開しました。抗酸化技術、微細化技術、コラーゲン技術は、化粧品(アスタリフト)へ、偏光板保護フィルム技術は、液晶用フィルム(フジタック)へと展開されました。
■フランチャイズ加盟ではシナジーは不要?
では、フランチャイズ加盟による多角化という手段を取る場合はどうでしょうか?
実は、フランチャイズ加盟の場合、既存事業とのシナジーをあまり考える必要はありません。既存事業と異なる業界・無関係の業種のフランチャイズに加盟しても大丈夫なのです。
むしろ、既存事業の弱みを補う、出来る限り離れた事業へ加盟したほうが良いとも言えます。
フランチャイズ本部は、加盟者が当該事業に関して未経験であることを前提として教育システムなどの設計をしています。このノウハウを素直に吸収することが重要です。フランチャイズ加盟で事業を成功するためには、本部から提供されるノウハウをゼロから学び、吸収し、素直に実行していく姿勢が大事なのです。しかし、下手に経験や知識があると素直に指導を受けられず、結果的に失敗してしまうケースも多いのです。
■フランチャイズ加盟での成功ポイントとは?
フランチャイズ加盟で成功する最大のポイントは、なんといっても本部選びでしょう。本部選びの際には、自社の経営理念や将来ビジョンに従って絞りこむとともに、マニュアルやトレーニングなどの教育システムがしっかりと構築されている本部かどうかをしっかりと見極めていく必要があります。
また、いくら本部からノウハウが提供されるとは行っても、新しいことに挑戦していくことに変わりはありません。間違っても、既存事業でリストラ対象になるような人材を担当させてはいけません。むしろ、エース級の人材を担当させなければ決してうまくはいかないでしょう。
最近、私の元へ来る相談として、新規事業の開発に関することが増えています。実際、私のコンサルティング案件でも、新規事業の展開に向けたフィージビリティスタディや、ビジネスモデル作り、事業計画書作成などが多くなっています。激変の時代、生き残りをかけた新たな挑戦をしている現れだと思います。
既存事業の経営資源を活かした新規事業の展開もありますが、フランチャイズ加盟による新規事業展開も一つの方法として検討してみてはいかがでしょうか。
高木 仁(たかぎ ひとし)
コンサルタント(IT企業 企画提案力強化・人材育成、フランチャイズ本部構築)
私は、フランチャイズコンサルを専門領域の一つにしており、フランチャイズ本部の構築や本部機能の強化などの支援をしています。このコラムでは、フランチャイズビジネスの情報や、フランチャイズ事業化を検討中の皆様に役立つ情報を中心に発信していきます。
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