2010/11/01 第10話「岡山県美作市の地域おこし活動」
先日、岡山の美作市上山地区というところに行ってきました。ここは、総務省が推進する地域おこし協力隊の活動拠点となっていて、竹林や雑草だらけの棚田の再生、ニホンミツバチの自然養蜂、古民家再生など、いろんな活動を行っています。
私はあるきっかけで、関東を拠点に同じような地域活性化、環境事業等を行っている団体の方々にお会いし、こういう活動の先駆者である美作市へ体験勉強に行くとお話を聞き、どうしても気になって飛び入り参加してしまいました。
自然と農村社会を生かす形を大切にし、都会と田舎をつなぐ六次産業の創出を目的としているこの活動。
地域おこし協力隊は、都会の目線を持ちつつも、村や自然との共存、持続可能な循環型社会を推進していこうという考えのもと行われているのだそうです。
農村でただ土地を開墾したり蜂蜜作りを楽しんで、のんびり静かに過ごす癒しの世界とは程遠く・・・
上山地区に行ってみると、目の前には壮大な景色、山の斜面が広がっていました。
よく見ると、その生い茂った雑草や木々の中に、棚田のための積み上げられた石壁がいっぱい見えます。
・・・えっ?
棚田再生ってもしや、このとてつもなく広がる棚田でお米を作れるようにまでするわけ???
ちょっと気の遠くなる広大さです。
総務省の推進で始められたのはまだ最近のようですが、協力隊の中心メンバーの方は、その数年前から里山の再生のために、村の住民や行政への理解活動を積極的に行い、コツコツと進められてきたようです。
その行動力が、人を動かすものなのでしょう。
今ではヤンマーさんのような企業なども協力し、どんどんと里山再生がすすんでいます。
ところで、私が修行にいった2日間、どんなことをしたかと言うと、
・棚田開墾のため雑草を刈り取り、竹林を伐採した後の野焼き
・村の方に頼まれ、田んぼの周りにイノシシよけの電柵作り
・開墾地にそびえたつ杉の木を、チェーンソーで好きなだけ伐採
365日やっていたら相当辛いと思いますが、私は意外と、こういう仕事、好きなのかも・・・。
ここで私はたった二日間過ごしただけでしたが、情熱をもった人が集まって何かを創造すること、物事や人の心を動かすエネルギーを実感しました。また、この活動をしている協力隊の方々のすがすがしい笑顔も忘れられません。
一緒に活動している間、自分の気持ちも雄大になれた気がしました。
私はこの活動、ずっと応援していきたいと思っています。
もちろん機会を作って美作市にまた修行に行き、この経験を私の故郷岐阜南濃でもなにかで生かし、循環型社会作り、六次産業の創出を考えてみたいという思いが少し形になった気がしました。
もしこういう活動にご興味のある方、一緒にやりませんか?
(1_棚田なう)
開墾が済んだ棚田に、試しに御蕎麦を作ってみたそうです。この秋には初の刈り取り!
(2_野焼きなう)
野焼き。焼きたい区画だけ火が移るよう操りながら徐々に焼いていきます。
(3_ミツバチのお宿なう)
切り取った杉の木で作られたニホンミツバチのお宿。このお宿にはニホンミツバチがいっぱい。今年はスズメバチにたくさんのニホンミツバチの巣が襲われたそうです。
(4_古民家なう)
クリスマスまでにこの古民家を再生するそうです。どんな庵ができるか楽しみ