2010/10/01 第9話「『フードアナリスト』から思うこと」
突然ですが、「フードアナリスト」の資格を取得しました!フードアナリスト?
ざっくり一言でいえば、食、食空間、食文化、食品知識など、食に関する専門家です。まだまだ私は胸を張って言えるほどではありませんが、知れば知るほど奥深くて面白いので、これからも知識を高めていこうと思っています。美味しい物を食べると人は自然に笑顔になりますよね?自分のために作ってくれた心のこもった食事は、なによりも幸せな気持ちにさせてくれます。もともと食べることが好きな私は、ちょっと専門的なことを学んでみようとおもい、フードアナリストの勉強をしてみました。
今回の連載で、なぜこのフードアナリストのことを取り上げようと思ったかと言うと、フードアナリスト学を勉強していくうちに、業界は違えども、私の本業である経営コンサルティングの世界でもその理念は共通していると感じたからです。もっと言えば、我々のコンサルティング業界やIT業界はむしろ欠如しているのではないかと感じ、今日は少し書いてみることにしました。
「ホスピタリティ」。フードアナリストとしての勉強の最初はこれでした。一人ひとりに合ったおもてなしの心です。みなさんはホスピタリティを意識しながら仕事をしていますか?
レストランなどの見た目の雰囲気作りや決められたサービスは、「当たり前」のサービス。
素敵なレストランとは、目に見えない事に対して相手の立場に立った配慮や思いやりのある「気配り」ができるかどうか。さらには、お客様の相手の要望を超えたサービスで、感動や感激を与え、その余韻に幸せを感じることができるような「心配り」をする。それが「ホスピタリティ」なのだそうです。
たとえば、日本のあるレストラン。
5歳の子供、18歳の青年、85歳のおじいちゃんが一緒にお料理を食べに来ました。接客の担当は料理人にそれを伝え、食材のゆで加減をその人に合わせて変えて提供するのだそうです。
大きな男性と小さな女性の御夫婦。座高の違いで目線の高さが違うため、料理の見え方が同じようになるように料理の盛り付け方(角度)を変えて提供するのだそうです。すべての人に最高のサービスをするために。
そういう「心」で届ける「見えないサービス(=質)」。そういう心は誰でも肌で感じ、余韻となって残ると思います。
ホスピタリティと言えば、リッツカールトンのCS(顧客満足)への取り組みは有名ですよね。「お客様はこれが必要だろう」と先読みをし、従業員自らの判断で行動できる権限や環境を構築し、徹底したCSへのこだわりは、リッツ・カールトン・ミスティークとしていろんな感動を生みだしているようです。
コンサルタントとしての知識教養、経験を高めることは、私の仕事としては当たり前のサービス。それだけなら私は自己満足だけの味気ない仕事のように思います。どんな仕事でも相手が何を考え、なにを求め、どうすればこの人に感動を与えられるのかを考え行動する。こういう仕事ができないと、プロとは言えない・・・・、フードアナリストの勉強をしながらこんなことを改めて強く思うのでした。
ちょっぴり食の案内人として、マメ知識をいくつかご紹介。
マメ知識①
口から感じた「味」は、脳に50%しか届かないのだそうです。それに対し、鼻で感じた「香り」は100%脳に届き、年月がたっても99%脳に残っているそうですよ。
⇒なるほどなるほど・・・素敵な異性とのデートの時は、美味しい食事より、魅力的な香水ね!
マメ知識②
暗い場所では、「苦み」と「甘さ」に鈍感になる。
⇒なるほどなるほど・・・夜に紅茶を飲む時は、いつもより砂糖の入れすぎないように注意しなきゃ・・・
マメ知識③
笑顔で食べる食事と、不安を思いながら食べる食事、同じものを食べても栄養吸収率が30%違うという研究結果がある。
⇒なるほどなるほど・・・どんなことがあっても食べ物を前にするとご機嫌な私、ダイエット効果がまったくないのはこういうことなのね。