2010/02/01 第1話「初心忘れるべからず・・・初プロジェクト管理!」
みなさん、こんにちは。月に一回、私の経験を通じて感じたことなどを、エピソードなども交えてお話していきたいと思っています。キーワードは、「プロジェクトマネジメント」「ビジネスプロセス分析」。
自分の仕事にはあまり関係のないテーマだなと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、会社の中の組織活動には共通するものがきっとあると思います。結局活動すべては多くの人間が集まって成し得るものですから。
さて、私のこれまでのビジネススタイルは、お客さま企業現場に半社員のように入り込んで、システム開発や様々なプロジェクトのマネジメント、新業務プロセスの提案などに携わってきました。自分の会社のデスクで仕事をすることはほとんど無く、今思えばそうやっていろんな会社に育てていただきました。その分、私も今までの経験を「私にできるコンサルティング」という形で社会にお返しをしたい、そう思っています。
これまで私が携わったプロジェクトマネジメントの世界では、そのプロジェクトが大きなものであればある程、「大成功!」と手を叩いて終わったものはありませんでした。必ず思い返せば反省点があり、こうすれば必ずできるというものでもありません。しかしまた同時に、参考書やノウハウ本では得られない、人の力が成せるもの、良くも悪くも人の脅威、これらをたくさん感じてきました。
発見があり、感動があり、納得できないことや理解できないこともあり、私は毎日走りながら、「自分伝」を作り続けています。
活きるシステム~BAの仕事、PMの仕事~:
第1話「初心忘れるべからず・・・初プロジェクト管理!」
「初心忘れるべからず」
今日は第一回目の投稿ということで、私がまだ駆け出しの頃のお話を少々。今思うと、なんとも恥ずかしい話ですが。
もう十数年前、当時はちょうど、ERP統合業務パッケージソフトの導入が盛り上がってきた頃でした。ある会社にERPシステムを導入することになり、私はそこで、販売系業務のリーダーとしてプロジェクト管理もやらなければならなくなりました。人も少なかったので設計開発も兼任。ちょっと前の選手兼監督の古田さんみたいなものですね。
プロジェクト管理といえば、全体を様々な観点で見て、最低限、進捗に責任を持つのは当然のこと。それなのに当時の私は、システム開発の経験もそれほどないばかりか、プロジェクト管理なんて、それまで正直意識したことすらなかったのです。会社も無謀なことをしたものですよね・・・。プロジェクト工程表、スケジュール表もろくに書けず、どうやって管理業務をこなしていけばいいのか、メンバーを引っ張っていけばいいのか、まったくの手探り状態。プロジェクトを進めるために、誰と何を決きめなきゃいけないかもその頃の私はたいして分かっていませんでした。もう、当たって砕けろぐらいの勢いで突進していたように思います。
私にとっては初めてのプロジェクト管理。若かりし自分のこととは言え、あんた、それでよくお客さんが一年間もつきあってくださったね・・・と呆れてしまいます。
案の定プロジェクト中は、仲間とも何度も言いあいになりました。私の優柔不断なリーダーぶりにお前にはついていけない!と言われて、悔しくて辛かったこともありましたね。でも、幸いにもそうやってなんでも言い合える最高の仲間に助けられ、教えられ、甘えていた自分に喝を入れ、厳しいながらもなんとかシステム稼働に行きつきました。
その頃の不甲斐無さは、まさに「初心忘れるべからず」。今でもよくあの時のことを思い出してチクリと胸を刺すことがあります。私が今メイン事業としているプロジェクトマネジメントに対する思いは、このプロジェクトが起点であり、コンサルティングの世界の厳しさを認識しました。頑張れば許される世界ではありませんからね。
今、いろんな現場を見ていると、「わからないことすらわからない、わからないことに気づいていない」という状況が見受けられます。当事者になると、周りで指摘する人がいないとなかなか気づけないものなのかもしれませんね・・・。昔の私を思い出します(笑)。
なんの因果か、私は今、自分の経験の中でも一番悩み苦しんできたプロジェクト管理やビジネスプロセスの改革を業としています。
あれから十数年(?!)
時の流れの分だけ、私は変わることができているのでしょうか?
というわけで、次回はPMO(Project Management Office)について、伊藤の持論を交えてご紹介します。