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2014/09/01 第25回「商品企画シリーズ④(石黒啓司) ■商品企画の本質とは?・・・企画マンの行動範囲」

前回、企画が思考すべき範囲が如何に広いかについて述べました。
今回は更に一歩踏み込んで、企画マンの行動範囲に関して考えます。

何度も繰り返しますが、企画マンは具体的な商品を考えるだけではなくその商品の経営上の位置付け、収益、市場、顧客、商品、生産、店頭、販売までを頭に置く必要があります。

その為には、常に、全体の動きに眼を向けて必要なアクションを取ることがその商品を成功させるために肝要です。

すなわち、ある時は、経理マン、企画マン、品質管理、そして営業マンにまで変身する位の熱意と志が必要なのです。
企画マンだから、商品のことだけを寝ても覚めても考えていれば済むと言うものではなく、常に全体の動きに眼を配るトータルコーディネータの自覚が求められます。

先ずは、次のチャートをご覧ください。

column_isiguro201409_1

 

要するに、狭い範囲でモノを見ず、常に全体をどう活性化するか、更に士気を高める為には何をすべきか、商品イメージの誤解や思い込み、停滞している部分をどうスムーズに方向付けるか、如何に決定スピードを上げるかなど、総合的なコーディネーター役に徹する時期がある筈です。

各部門の最大の力を発揮させるには決起大会で外堀を埋めることも必要です。
これらを俯瞰して実行するのも企画マンの責務と私は経験から学びました。

オレがここまでやって良いのか等と言う遠慮など必要ありません。
誠意をもって動けば、人は動いてくれるものです。
更に一歩、踏み込んで言えば、企画マンは生意気であれ!そのほうが大きく成長すると信じています。

ここで、ある家電メーカーの実例をチャートにしたものをご覧ください。

column_isiguro201409_2

 

何だか訳のわからないチャートと思いませんか?
私がここに取り上げたのは、自由闊達な社風・文化の企業の実例です。
この企業は、将来性のある面白い企画案、ビジネスモデル案などの提案が出た時には、言い出しっぺにやらせる風潮がありました。
かなりパルスの立った、尖がった商品やビジネスをボトムアップで提案する文化のあるこの企業は、経営トップがその生意気な提案者に外堀を埋めてやるしかない状況に追い込んでしまいます。
すると、提案した手前、退路を断たれてあとはやるしかない。
大ボラ吹き大歓迎と言うような生意気さを活かして成長させる文化が、常に面白い次世代の商品を、産み出し続けたと言う実例です。

企画マンは生意気であれ!

そして生意気な提案をする以上は成果を示す!

それで更に成長して次の挑戦に取りかかる!

このチャートや私の説もかなり尖がった提案ですが、企画マンに必要な一面としてご紹介した次第です。 

『企画マンは生意気であれ!』


thumbnail_otsuka石黒 啓司(いしぐろ けいじ)

コンサルタント(商品企画、マーケティング、仕事力改革)

今の日本、政治・経済の停滞の中、特に企業の元気がありません。構造変化への対応、新しい挑戦の欠如が原因と痛感しています。 これらの打開には先ず、戦略力、創造力・統率力などの仕事力が必須。至近な実例を元に仕事力&元気玉の復活を目指して発信します。

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