2021/11/10 「フィリピン スービックだより」第25回 やってみて、軌道修正
こんにちは。BIPコンサルタントの中沢です。
今年も残り2か月となりました。2か月前の前回コラムで、「フィリピンでは毎日2万人以上のコロナ新規陽性者が……」と書いていたのが、現在2,000人程度と1/10まで減りました。日本とはまだ桁が違いますが、それでも大幅減少です。少しずつ経済に舵を切り始めています。待ちに待ったという感じです。私は執筆時点、私事にて日本にいるのですが、フィリピンはクリスマスに向けてきっと活気づき始めていると思います。フィリピンに戻るのがすごく楽しみです!
前回、グローバルで仕事をするためには必要なスキルもあるけど、まずは度胸や自信などのメンタル、マインドが大事であり、そのためにも人を好きになることが大切と思っていますということを書きました。今回、この続きをもう少し書かせてください。
「やってみて、軌道修正していこう」、というお話です。
■コロナショック
2020年、3月。日本で長女の結婚式を終え、また英語トレーニングの企業案件もいくつか決まり、いい気分でフィリピンに戻った私を待っていたのは、新型ウィルス感染拡大による留学事業のストップでした。72時間以内に(短期)滞在者は帰国するようにアナウンスされ、そのタイミングで英語留学してくれていた生徒さんに急遽準備してもらい、帰国いただきました。
もう一つ、フィリピン人に日本語を教えるという集合教育を行っていたのですが、教室に集まることが禁止となり日本から来ていた講師の方にも帰国いただきました。英語留学と違い、こちらは「では、教育そのものもストップしましょう」とはなりませんでした。日本の企業がフィリピン人を直接面談して選抜し、日本語を学習したうえで日本で就業するというプロジェクトの途上だったからです。このプロジェクトは過去も3回、ほぼ毎年行っているものでした。
■やってみる
さて、どうするか。これはもう、オンラインで「やってみる」しかなかったです。当時、16名が教室で勉強していました。これをどうオンラインで継続できるのか、いろいろ試行錯誤しました。
教室の時は常に16名が一緒にいるわけです。でも、オンラインでは必ずしも16名同時に入ってきてもらうのが良いわけではないとわかりました。内容によって全員の時間もアリ、少人数グループ、さらにはマンツーマンもと、分けてトレーニングしました。課題を与え自己学習も増やしました。
いま流行りのZoom、共有に便利なGoogleドライブやGoogleシートといったツールをより積極的に使い始め、問題があったりやりたいことが出るたびに検索をしまくって使っていきました。
しばらく一人で奮闘しましたが、その後3名の日本人の方に手伝っていただくようになりました。それぞれの教え方、アイディアを定期ミーティングで共有し、研修生のモチベーション維持もしっかり意識し、トレーニングしていただいています。
時間は前後しますが、上記トレーニングをオンラインで初めてまだ試行錯誤だらけの時、日本語の勉強を希望するゼロレベルのフィリピン人のお話をもらいました。先述の16名はオンラインになった時点である程度の日本語のレベルになっていたわけで、ゼロからオンラインでというケースはその時が初めてです。
収益の点でもどうなのか?ということもありしばらくためらった記憶がありますが、でも結局「やってみよう」ということでスタートさせました。それまで使ったことのないテキストを購入し、またゼロからの立ち上げです。
ある程度レッスンが進んだとき、彼女から突然フィードバックレポートなるものが提出されびっくりしました。読んでみるとまっとうな指摘が書いてあってまたびっくり。レビューセッションをある頻度で設けるなど、素直に実行しました。さらにはちょっとマーケティングをしてみたいと言い出し、自分でプロモビデオを作ってくれたり自分の知り合いを紹介してくれたり。思いがけない収穫でした。
こちらも「やってみた」ことで、価格設定や入会までのスキームの構築等がだんだんとでき、サービスらしくなりました。今はゼロレベルの人向けのグループレッスンや、中級者の方の仕事にマッチしたより自然な日本語を練習するレッスン等々、サービスの幅が広がっています。
あの時、彼女のリクエストを受け、やってみて、そしていろいろな軌道修正をしてきた結果です。
■正解はない。あるのは納得解。
私は組織としてファミリーのような「濃い」付き合い方が好きなため、生徒とも濃い付き合いをし、こちらの熱も感じて欲しいし生徒の成長を感じてこちらも喜びたい。そんなようなiYESにしたかったので、オンラインより断然リアル。面と向かってやろう!というノリでしたので、コロナはショックでした。お話ししたように決して私本人が自分の力でやってみようとなっただけではなく、外の環境がそうさせた部分も大きいと思います。
それでもやってみようと決めたのは自分。この選択が正しかったと後で言えるように、さらに頑張らないといけないです。
早めの撤退が正しかったのでは?という方もいらっしゃいます。でも誰もわからない。よく言われる「正解はない。あるのは納得解。」ですね。
今回のやってみようも、前回の度胸と自信もそうですが、よく考えればなにもグローバル化とか、海外ビジネスとかに限らないお話です。就社+終身雇用がもう過去の話になっている今、自分の「やりたい」をもってそれを実現していく力が大事になります。これからもやってみる、そして軌道修正していきます。
そしてそんな人を応援するiYESになりたいです。
ではまた次回!
スービックについて
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中沢 宏行(なかざわ ひろゆき)
コンサルタント(海外進出・海外ビジネス支援、人材育成研修・組織マネジメント)
フィリピンのスービックにて語学学校事業を中心に活動中の中沢が、現地の実情や海外ビジネス支援、語学・企業研修についてのコラムを開始。
海外進出や海外ビジネスに興味のある方、語学研修や海外企業研修をご検討の方に役立つ情報を発信していきます。
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