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【FC】「FC本部構築:加盟店募集~契約~開店までのフローを設計する」
こんにちは。BIPの高木 仁(たかぎ ひとし)です。
前回のコラム
「FC本部構築最初の一歩 プロトタイプモデルの確立(https://www.bi-p.co.jp/column/10281/)」
では、FC本部構築最初の一歩として「プロトタイプモデルの確立」について解説しました。
今回のコラムでは、FC本部を構築する際に検討すべき、「加盟店募集~契約~開店までのフローの設計」について触れたいと思います。
■FC加盟(加盟募集~開店)の全体像
加盟店の募集からFC契約、開店までの流れは、概ね次のようになります。
この流れの一つ一つについて、具体的なフローを設計することで、
・この流れのなかで本部が何をすべきか
・加盟者(希望者)には何をしてもらうか
・事前にどのような準備をしておくべきか
・流れのどこにリスクが発生する可能性があるのか
・そのリスクを回避するためにはどうするのか
などの検討・準備を行うことができます。
FC本部の準備というと、FC加盟契約書を作成しておけば良いと思われがちですが、このフローを設計すると、FC契約書以外の書類も準備しておく必要があることがわかってきます。
具体的なフローの例と設計のポイントについて解説します。
加盟店募集に対して加盟希望者から問い合わせがあり、具体的な検討に入り、加盟申し込みに至るまでの流れです。この段階では、本部と加盟者は、互いのことを知ろうと探り合いの状態にあります。
本部は加盟希望者に対して、加盟案内書や情報開示書面などを用いて、事業の特徴やFC契約の内容などについて丁寧に伝えていくことになります。同時に、加盟希望者がビジネスパートナーとしてふさわしい人物(企業)なのかを見極めていくことになります。
加盟希望者の意思が固まったのならば加盟申し込みとなります。実際にFC契約を締結するのは、店舗物件が決まってからとなるのが一般的なので、この段階で、加盟申し込み書の提出を求め、同時に加盟申し込み金の支払いを求めるよう設計することもあります。
■店舗物件探索~加盟契約
有店舗型のFCであれば、店舗物件の探索・契約、そして、FC加盟契約となります。
事前に、情報開示書面にて契約内容を伝えてはいますが、加盟者がFC契約の内容を十分に理解してから契約できるよう、FC契約書の読み合わせを行うことはもちろんのこと、熟考期間を十分に(1週間程度)取るようにしましょう。
ここで注意です。FC契約書の内容も、FC本部にとっての重要な秘密情報になります。FC契約書を預ける場合は、加盟者が厳重に管理するとともに不用意に第三者に閲覧させないことを誓約させ、加盟者から契約書の預り証を受け取っておくようにすると良いでしょう。
■店舗設計・工事~各種手続き~研修~開店
いよいよ開店に向けた準備がスタートします。開業前研修を行うタイミングもこのあたりです。
開店まで様々な準備があり、本部も加盟者も忙しくなっていきます。開店までのスケジュールを本部と加盟者の間で共有し、それぞれが何を準備していくべきかを互いに確認しておく必要があります。
また、開業前研修がスムーズに進むよう、しっかりとしたカリキュラムを組んでおく必要があります。加盟者に対しては、研修の流れや事前の準備事項などを記述した受講要領等を渡しておくと、当日の流れもスムーズになります。
以上、加盟店募集~契約~開店までのフローと設計のポイントについて解説しました。実際には順番通りには進まず、途中で止まったり、手戻りがあったり、平行に進んだりするでしょう。それでも、事前にフローを設計しておくことで、不測の事態にも対応することができるようになります。また、ここで解説したポイント以外にも検討すべき事項や、準備すべき書類はあります。このあたりについては、またの機会に解説したいと思います。
早く知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
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