2022/04/06 「フィリピン スービックだより」第27回 コロナ禍で最小化した海外事業のチーム再編記
こんにちは。BIPコンサルタントの中沢です。
コラムを書くのは1月以来になります。この間もいろいろありました。
現地で仕事をする旧友を頼ってバンコクに行ってきました。本業の語学研修サービスの展開可能性調査にプラスして新しいビジネスのお話もあったのです。まだ複数回のPCR検査など、いろんな意味でリスクがある中わざわざ出かけて行ったことは、この後きっと何かにつながると思っています。このコラムで近い将来紹介できたらと思います。
そしてこれは嬉しかった!ということが一つ。某社のフィリピン人研修生8名がついに日本に行けたことです。2019年12月に対面で日本語の研修スタート。4ヶ月目にコロナ禍で対面研修が禁止となり、オンラインに切り替えました。2020年夏には日本に行くはずがその後ずっと渡航が叶わず、我慢しながらもろもろの研修を頑張ってきて、やっと行けたのです。本当によかった!3人の講師でレッスンを担当していたのですが、うち一人がその会社様から近いこともあり、お邪魔させていただいて研修修了証書をリアルで渡すセレモニーも行いました。この写真が送られてきたときは、ぐっとくるものがありました。
さぁ、これからが本番。つらいことも当然出てくるでしょう。そんなときにはメンタル含めてiYESが側面支援できるといいと思っています。日本語教えたら、ハイ終わり、ではなく……。日本語教育サービスもいろいろありますが、私はそんな関わりを持っていたい、という想いを再認識しました。外国人が日本で仕事をするというと、負の部分ばかりハイライトされているイメージがありますが、そうではない事例がここにありますよ!と言い続けたいと思います。
さて、前回のコラムでは、コンサルタントとして相手のビジネスパートナーの「やりたいサービス」、オンライン英会話サービスを立ち上げているお話を紹介しました。iYESの柱の事業は英語や日本語のトレーニングやいわゆるグローバルトレーニングですので、直接的に個人(お客様)の「やりたい」をB to C的に応援していることになりますが、この例はB to B to Cとして共創支援しているという形です。事業パートナーもフィリピンへ来て、スービックに腰を据えて立ち上げを行い、現在ほぼ軌道に乗り、落ち着いてきたところです。おかげさまで私も経験値を積ませていただけました。
元々はいわゆるフィリピン英語留学モデルでスタートしたiYES。コロナのおかげで渡航ができなくなり、事業を一度リセットせざるを得ませんでした。そしてオンライン化をまさに試行錯誤している中でようやくいろいろな機会に巡り合うようになってきました。前述の例もその一つとなります。
そして最近、事業リセットで最小化したチームメンバーを少しずつですが増やしています。今回は、そのチーム作りの様子を共有できればと思います。
■心地よく働くための理念共有:英語講師から生まれた言葉を元に
せっかく自分で事業をやっているわけですから、まず自分が心地いいというのは大事と思っています。楽できるとかそういうことではもちろんないです。やりたいことを一緒にやれる、手離れ良く仕事を引き受けてくれる、私を理解しようとしてくれる、気づきをもらえたり自分のダメなところを教えてくれ、カバーしてくれたり。もちろん私からも同じようにして相手も心地よく仕事をして欲しいと思ってやっています。
まだ留学事業ができていた頃に英語講師らから生まれた「iYESファミリー」という言葉が非常に気に入り、資料やSNS等あちこちで「組織は家族」と言っています。ですが、思いを共有するには、もう少し丁寧な言語化が必要ですね。それがいわゆる経営理念とかビジョン、ミッションになっていくものなのだなと改めて思っています。書き換えは現在進行形です。
■通例にとらわれない人材確保:縁のある日本人講師・パートナーの参画
留学モデルが主であったときは長期英語留学生がインターンとして手伝ってくれていました。大学生から経営者までいらっしゃいました。非常に助かりましたし、本当に勉強になりました。留学が復活したらまたそういった方が現れるようなユニークな学校を運営したいものです。
現在も結構バラエティ豊かになりつつあります。もともとiYESに3回来たことがある社会人なり立ての女性、もともと数少ないiYESオンラインの生徒さんで最近会社を定年退職して日本語講師の資格を取られた方、元iYES留学され、某一流企業で仕事をしながらサイドビジネスとしてiYESを手伝いたいと連絡をくれた方、等々がオンラインでつながってくれていろんなことをサポートしてくれています。皆さん、何らかの形でiYESや私とかかわりがあり、良いところも今一つのところも理解した上で参画してくれています。
皆さん、いわゆる会社の社員というわけではない繋がりですが、働き方も多様化があたりまえとなり、このような働き方も一つの形態になっていますね。今はまだ私がハブ的位置にいるチームなのですが、皆さん同士が繋がってもらい、さらにはフィリピン側のメンバーと繋がってもらい、シナジーが出せたら面白いなと思っています。
■通例にとらわれない人材確保:人脈を活かしたフィリピン人講師の採用
留学モデルが主であったときはほとんど注力しなかったオンラインレッスン。少しずつですが、受講生も増え、企業様もお客様になっていただくようになりました。これまでの「個々人に合わせたレッスン」にプラスしてビジネスシーンごとにある程度集中したトレーニングを近々提供予定です。これに合わせて新しい講師も採用しなければなりません。
これまでもそうなのですが、新しい講師を採用するときにはiYESの講師の知り合い、前職で一緒だったなどのパターンがほとんどです。普通は採用直前の最終チェックとしてリファレンスチェックが行われますが、簡易的とはいえ応募時にすでに自動的にされていることになります。
iYES講師は私の性格ややりたいことを理解していますので、マッチングする可能性が高いです。
私の面接もできるだけリラックスさせ本音を出してもらい、相性を感覚で測るのがメインです(その後、ヘッドティーチャーによるティーチングスキルチェックなどがあります。)
一般的な採用方法・雇用形態ではないため、これまでとは違った課題もありますが、通例にとらわれることなく試行錯誤して常によりよい採用方法・雇用形態を模索しています。例えばパートナーの皆さんはそれぞれが個人事業主。最初に予算を伝えて業務を依頼したり、事業がうまくいったら皆さんの実入りも良くなる報酬体系にするなど、お金の面でも一般的な雇用とは違った工夫が必要です。
また、創業当初からずっと支えてくれているフィリピン人スタッフに対しても、恩に報いたいですし、お世話になってきたスービックへの地域貢献もしていきたいですね。
そんな課題を解決するためにもある程度自分の時間投入が必要。そのためにも仕事をよりうまくできる人にお願いする、ルーチンワークをスタッフにお願いする等々は必要なことです。このようにうまく連携していくことがまさに組織、チームを組む意義でしょうか。
コロナ禍を機にこのような基本に立ち返って対応していく中で、チームも私も事業も共に成長していけたらいいなと思います。
テクノロジーの進化もあって様々なサービスが均一化されてきているといわれます。その中でどこを選ぶかどこと仕事したいか、検索も人検索、キャラ検索になっているとか。となると、私自身のキャラクター、チームのキャラクターってこれまで以上に大事なんだろうなと。ということで、どんな状況にあっても罰が当たるようなことはしてはいけないし、人としてまっとうに生きていかねば、等と思う次第です。
ではまた次回!
スービックについて
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中沢 宏行(なかざわ ひろゆき)
コンサルタント(海外進出・海外ビジネス支援、人材育成研修・組織マネジメント)
フィリピンのスービックにて語学学校事業を中心に活動中の中沢が、現地の実情や海外ビジネス支援、語学・企業研修についてのコラムを開始。
海外進出や海外ビジネスに興味のある方、語学研修や海外企業研修をご検討の方に役立つ情報を発信していきます。
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