佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション
2020/07/29 282号 恒例!夏休みにお薦めの本15冊
夏休みは、本を読む時間のある時期の一つですね!
主にコロナ禍の今年上期に発売された本や、再読して役立つと思ったお薦めの本15冊を紹介します。皆様の明るく楽しい三喜人生(働く喜び・学ぶ喜び・遊ぶ喜び)作りに役立てば幸いです。
猛暑の季節、お身体を大切にして、ご家族揃って楽しい夏休みをお過ごし下さい。
(ご参考まで。過去の「お薦めの本」は こちら からご覧頂けます。)
1、白日社編集長、科学ジャーナリスト 松尾義之 『日本語の科学が世界を変える』
(筑摩書房 2015年1月 本体1,500円+税)
高校生以上は必見です。日本は、世界に珍しく「日本語による科学的思考」がある!再読して改めてその重要性を認識しました。科学雑誌の編集長として、日本語と英語の科学論文などの翻訳・執筆・編集に40年以上関わり、その現場からの科学における日本語による思考と日本の科学者の重要性を伝え、科学技術立国日本への自信と期待を詳述。
2、物理学者でバイオテク起業家 サフィー・バーコール 『LOONSHOTS(ルーンショット) クレイジーを最高のイノベーションにする』
(日経BPマーケティング 2020年1月 第1版 本体2,000円+税)
タイトルに惹かれて読んだが、MOONSHOT(ムーンショット)を超えるLOONSHOTS(ルーンショット)の秘密に迫る。著者は、それは相転移の科学という。ルーンショットとは、誰からも相手にされず頭がおかしいと思われるが、実は世の中を変えるような画期的アイデアやプロジェクト。大規模な人間集団の行動を考察する。ルーンショット養成所の歴史に学ぶ。
3、一般社団法人日本マネジメントケアリスト協会代表理事 浅井浩一 『1万人のリーダーが悩んでいること』
(ダイヤモンド社 2019年12月初版 本体1,500円+税)
現場リーダー、経営リーダー必携書。「どうか、悩みをひとりで抱え込まないでください」と説く。1万人のリーダーの悩みの大半は『部下とのコミュニケーション』だった。元JTの現場での実践、日本生産性本部ビジネススクール20年の幹部育成講師・コンサルティング経験から試され済みの実践的50の指針がすぐ役立ちます。職場再建率100%、人が辞めずに結果が出るマネジメントがある。
4、GACKT 『GACKTの勝ち方』
(サンクチュアリ出版 2019年8月 本体1,500円+税)
職業を持つ方必読です。「成功」だけでなく「成幸」を目指すあなたへ。様々な誤解を覚悟で紹介することにしました。GACKTの全身と熱量に触れて欲しいです。本書はGACKTの勝ち方と人生をマネタイズする方法を書いた本です。第1章 人生をマネタイズ 第2章 GACKTの勝ち方 第3章 メンタルリセット
5、精神科医、作家 樺沢紫苑 『学びを結果に変えるアウトプット大全』
(サンクチュアリ出版 2018年3月初版 本体1,450円+税)
私は納得して行動がかなり変わりました。あなたも結果を変えられますよ。『学び効率が最大化するインプット大全』の姉妹編。人生を変えるのはアウトプットだけ。この誰もが理解していることをどれだけ実践しているのでしょうか?約9割のビジネスパーソンは、インプット中心の学び方、働き方をしているそうです。この本が優れているのは、アウトプットの定義・意味です。話す、伝える、目を見る、挨拶する、雑談する、質問する、依頼する、断る、議論する、相談する、つながる、ほめる、叱る、謝る、打ち明ける、営業する、感謝する、書く、メモする、教える、笑う、泣く・・・。そう、全ての行動のことです。
6、一橋大学ビジネススクール国際企業戦略専攻客員教授 名和高司 『経営改革大全 企業を壊す100の誤解』
(日本経済新聞出版社 2020年2月 本体2,500円+税)
「習破離」という言葉に注目。私は本書が出て本当に良かったと思います。日本人は真面目で海外発、時代遅れ、間違いの経営書を盲信する傾向がある。グローバル・スタンダードは存在しない。本書は、世の中で出回っている経営モデルの間違いを指摘し、いかに正しく理解すべきかを100の通説と真説という形で列挙しています。著者は、従来の日本型モデルとアメリカ型モデルを超える第3の道を提唱する。
7、作家・元東京都知事 猪瀬直樹 『日本国・不安の研究 「医療・介護産業」のタブーに斬りこむ!』
(PHP研究所 2020年1月第1版 本体1,600円+税)
猪瀬氏が、今度は不透明な「医療・介護産業」に斬りこんだ画期的著作。この10年間に、GDPがほほ横ばいであっても国民医療費(税と保険料)は3割近く増えている。果たして、高齢化だけが原因か?に疑問を持ち、驚くべき現実を解明した。日本のGDP550兆円の内、今や一割55兆円が医療(43兆円)、介護(12兆円)で自動車産業製造業出荷高55兆を超えるまでに巨大化している。巨大産業の「生産性革命」を提言する!
8、新しい日本を創る提言誌 『Voiceボイス』7月号・8月号
((株)PHP研究所 定価各840円)
今回は異例の月刊誌紹介です。月刊誌の役割の重要性を再認識した2020年上期でした。武漢コロナウイルス禍で私も3月より自宅勤務中心でオンライン会議が激増。未曾有の事態では、各界リーダーは不透明の中でも決断実行する必要がありますが、可能な限り正確な情報収集が必要です。新聞・TVは即時情報に強いが偏りがあり、正確性に欠ける。本は深い分析や詳細なデータを得られるが出版までに早くても数ケ月以上要する。私にとって、その間に多様な内外専門家の日本・世界の情報や見解を知る情報源はSNSと月刊誌でした。「コロナ時代の新・日本論」「経済危機の出口戦略」特集7月号、「「新常態」を制すリーダーの条件」「「第2波」と戦う構想力」特集8月号から知ったことは多い。
9、花田紀凱責任編集 月刊誌 『Hanada』7月青葉号、8月草笛号
(飛鳥新社 定価各950円)
上記の主旨でもう1冊月刊誌紹介です。世界の情報を知る時に困るのは欧米、特に米国メディアの多くは公然たる民主党支持の偏向論調で、日本メディアの多くも取材・検証抜きで再配信する傾向が強い。特に中国武漢発コロナウイルスから始まる未曾有の事態では、もともと中国に甘く・忖度するメディアだけでは真相は不詳。本誌は中国に忖度しない取材・論文を掲載。「人類共通の敵 習近平と武漢ウイルス」特集7月号、「習近平帝国 目に見えぬ侵略」特集8月号を読むと、多くのメディアが報道しない真実が分かります。
10、経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO 冨山和彦 『コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画』
(文藝春秋 2020年5月 第一刷 本体1,200円+税)
「コロナショック」に企業が、個人が、政府が生き残る鍵を示す。コロナ経済危機は、時間差で襲ってくる。L(ローカル)->G(グローバル)->F(金融)。第1波~日本のGDPの7割、雇用の8割を占めるローカル産業(飲食・観光・小売など)が壊滅。第2波~「需要が消える」グローバル型大企業に波及。第3波~ソルベンシー問題・逆石油ショックによる金融危機。日はまた昇る。今は、史上最大の経済恐慌を必死で回避せよ。
11、慶応義塾大学環境情報学部教授、ヤフー(株)CSO 安宅和人 『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』
(ニューズピックス 2020年2月第一刷 本体2,400円+税)
日本は、もう一度立ち上がれる。悲観論ではなく、日本再生と人材育成の建設的提案の書。1章 データ×AIが人類を再び解き放つ~時代の全体観と変化の本質 2章 「第2の黒船」にどう挑むか~日本の現状と勝ち筋 3章 求められる人材とスキル 4章 「未来を創る人」をどう育てるか 5章 未来に賭けられる国に~リソース配分を変える 6章 残すに値する未来
12、作家 川口マーン恵美 『世界「新」経済戦争 なぜ自動車の覇権争いを知れば未来がわかるのか』
(KADOKAWA 2020年7月 本体1,500円+税)
自動車産業は、マクロ経済だけでなく、政治覇権、情報、エネルギーなど、多くの重要事項と密に連動している。自動車産業のメッカ~ドイツ・シュトゥットガルト在住のエネルギー政策に精通するベストセラー作家が自動車産業を通して世界経済を俯瞰する。第1部 自動車の産業化に欠かせない国家の力 第2部 「電気自動車シフト」の裏側を見抜く 第3部 「新」経済戦争はどの国が制するのか 波乱の時代を日本は生き残れるのか?
13、経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO 冨山和彦 『コーポレート・トランスフォーメーション 日本の会社をつくり変える』
(文藝春秋 2020年6月第1版 本体1,500円+税)
日本経済復興の本丸はここにある。コーポレート・トランスフォーメーション(CX)=「会社を根こそぎ変えること」がDXの解である。第1章 今こそ、「日本型経営モデル」から完全決別せよ 第2章 両利き経営の時代における日本企業の現在地 第3章 CXビジョン~目指すべき会社のカタチ、持つべき組織能力とは 第4章 CX=「日本の会社を根こそぎ変える」を進める方法論 第5章 日本経済復興の本丸~中堅・中小企業こそ、この機にCXを進めよ 第6章 世界・国・社会・個人のトランスフォーメーションは、どこに向かうのか?
14、立命館アジア太平洋大学(APU)学長、ライフネット生命創業者 出口治明 『「教える」ということ 日本を救う、「尖った人」を増やすには』
(KADOKAWA 2020年5月初版 本体1,500円+税)
親として、上司として、教師として、教える立場のすべての方に今「教える」ということは何かを対談を交えて語る。世界を変えることのできる尖った人材を一人でも多く輩出する。目次 第1章 後輩たちに「社会を生き抜く武器」を与える 第2章 根拠にもとづいて話す。選択肢を与える 第3章 「尖った人」を生み出すための高騰教育 第4章 正しい「人間洞察」を前提にした社会人教育
15、ニュースサイト「MyNewsJapan」オーナー・編集長、ジャーナリスト 渡邊正裕 『10年後に食える仕事 食えない仕事 AI、ロボット化で変わる職のカタチ』
(東洋経済新報社 2020年3月第一刷 本体1,500円+税)
学生も、職業人も考える好機です。あなたの仕事は、機械に置き換わる可能性があるか?10年後に能力を発揮できる仕事はこれだ!仕事の分類を5カテゴリーに分類して解説する。「ロボテックス失業」~機械やITに置き換わり、失業リスクが高い。「手先ジョブ」~人間の手先が必要不可欠で、永遠に残り続ける。「職人プレミアム」~テクノロジーとは無縁で、雇用は安定。「AI・ブロックチェーン失業」~中核業務は無人化・機械化が不可避。「デジタル・ケンタウルス」~AIを乗りこなし、人間の強みを発揮。
以上
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佐々木 昭美(ささき あきよし)
取締役会長 総合研究所所長
経営コンサルタント(経営改善、事業開発、ビジネスモデル、 人事戦略、IPO、M&A、社外取締役)
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