佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション
2009/12/14 2009年振り返り(個人篇):写真で見る新しい体験・新しい発見・新しい出逢い
2009年、皆様はどんな年だったでしょうか。12月は、Y(やったこと)・W(わかったこと)・T(次にやること)振り返りの絶好の時期だと思います。私は、毎年その要旨をBIエッセイにも掲載しています。先週の「仕事編」に続き、今週は「個人編」です。2009年、個人的に新しい体験・新しい発見・新しい出逢いを、BIエッセイのエピソードを中心に振り返ってみます。楽しいこと、面白いこと、感動したことを人生の思い出に積み重ねていきたいと思います。
日々の変化を肯定し、詩と生活が結びついた文章を書き続けた詩人永瀬清子(ながせきよこ)さんに共感しています。『短章集 続』(参考文献1)の形式に学び、「写真短章集」を試みてみたいと思います。
皆様も、2009年振り返り(個人編)をしてみてはいかがでしょうか?
(1)家族の一声が、日本一元気な旭山動物園との出逢いとなった
――映画『旭山動物園物語』鑑賞(2月)、旭山動物園訪問(9月)――
写真:映画「旭山動物園物語」プログラム ・ 旭山動物園にて ・ 「あざらし館」 ・ 旭山動物園2010年カレンダー
・2009/02/16 映画『旭山動物園物語―ペンギンが空をとぶ』を観ましたか
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・2009/09/28 秋美遊① 待望の旭山動物園探訪と札幌美術館散策
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2月、家族の一声がきっかけで映画『旭山動物園物語―ペンギンが空をとぶ』を観ました。動物はすごい。動物は楽しい。夢を一つ一つ実現していく人間はもっともっと素晴らしい。何度も感激の涙を流しました。入場者26万人と存続の危機に直面した旭山動物園が、10年後に入場者300万超える“『日本一元気な動物園』”に再生した中には人々の胸を打つ人間物語があり、苦難と戦ったリーダーたちがいました。映画を観て、必ず旭山動物園を訪ねると心に誓いました。
9月秋のシルバーウィーク。快晴に恵まれ、私は初めて待望の旭山動物園を訪ねることができました。すでに訪問済みの家族が私の思いを知り、実現し、案内してくれました。本当に愉快で楽しい時間を直接体験出来ました。レストランの食事(人気のスープカレー、ウニ焼き、ハッシュドビーフパイ包み)も大変美味しかったですよ。
12月に『2010旭山動物園カレンダー』を購入し、BIP事務所に飾りました。動物達の美しい写真がメインのすばらしいカレンダーです。
(2)友人のアイデアで「世界最高のホテルサービス」と初めて出逢う
――ザ・リッツ・カールトン東京(7月)とザ・リッツ・カールトンインスタンブール(8月)――
写真左:サントリー美術館内 ・ 写真右:リッツ・カールトンホテルイスタンブール
※サントリー美術館内画像 (C)木奥恵三(無断転載禁止)
・2009/08/03 夏美遊①隈研吾氏設計サントリー美術館「美しきアジアの玉手箱」鑑賞&リッツ・カールトンホテルの夕べを楽しむ
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・2009/08/17 夏美遊② 見どころ・楽しみ満載トルコ旅行写真。トルコ航空より友情と感動の贈物に感謝!
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今年夏、私と同様に地方出身で美術鑑賞趣味の仲間と仕事後に夕方から会うことになった。赤坂のBIPビーアイピー事務所から近い東京ミッドタウン。サントリー美術館で『美しきアジアの玉手箱-シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展(7/25~9/6)』を鑑賞した。同じビル群にはザ・リッツカールトン東京があるとの友人のアイデアから、45階の日本料理「ひのきざか」に足を運び、夕食を堪能することができました。
ラグジュアリー即ちおもてなしサービスNO.1ホテルといわれるザ・リッツカールトン。ホテル45階からの眺望は、本当に「素晴らしい」。時刻と共に、夏の明るい夕方の眺めと光の輝く夜の夜景が広範囲に一望できる。四季の素材を生かした多彩なメニューとその美味しさは格別である。どの料理も盛りつけ方に様々な工夫がしてあり美しく、見ているだけで楽しくなった。ワインも、日本産を所望したが、海外産に負けない味わいのセレクションが嬉しい。スタッフの応対含めきめ細かなサービスは流石である。
二人共、一緒に発した言葉は「また来たい!」であった。
8月トルコ家族旅行で再びザ・リッツ・カールトンホテルと出逢った。旅の最後イスタンブール2泊のホテルは、新市街地区のリッツ・カールトンイスタンブール。朝食は、味噌汁・漬け物やトルコ料理以外も豊富にあり、そろそろ日本が恋しくなりつつある日本人にとっては嬉しいサービスであった。
企業の「戦略は細部に宿る」ですね。
(3)弊社スタッフが勇気を出してかけた一本の電話!お借りできたホームページ掲載用の素敵な画像掲載効果は抜群であった
――西田敏行主演映画『旭山動物園物語―ペンギンが空をとぶ』、サントリー美術館『美しきアジアの玉手箱-シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展』――
((c)2009「旭山動物園物語」製作委員会)
※上段図:鹿下絵和歌巻 本阿弥光悦書 俵屋宗達画 一巻 桃山時代~江戸時代 1610年代 シアトル美術館蔵(無断転載禁止)
※下段左図:烏図 (左隻)六曲一双 江戸時代 17世紀前半 シアトル美術館蔵(無断転載禁止)
※下段右図:烏図 (右隻)六曲一双 江戸時代 17世紀前半 シアトル美術館蔵(無断転載禁止)
・2009/02/16 映画『旭山動物園物語―ペンギンが空をとぶ』を観ましたか
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・2009/08/03 夏美遊①隈研吾氏設計サントリー美術館「美しきアジアの玉手箱」鑑賞&リッツ・カールトンホテルの夕べを楽しむ
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弊社ホームページに交わるエピソードも忘れられない。
旭山動物園の夢を叶えた人々の愛と奇跡と感動を是非皆様に伝えたいと思いました。園長役に西田敏行、監督:マキノ雅彦、音楽:宇崎竜童、主題歌:谷村新司等と個性あるゴールデン世代が活躍しています。
弊社スタッフが勇気を出して角川映画様に画像の貸し出しをお願いする電話をかけました。弊社BIPホームページに西田敏行さんがペンギンと遊んでいる画像をご好意で長期に貸して頂けました。角川映画様には本当に感謝しています。文章だけでなく画像を掲載することはわかり易く、見ているだけでも楽しく大きな効果があると思います。読者の方からの反響も大きかったです。
友人と訪ねたサントリー美術館開催の「宝石」揃い『美しきアジアの玉手箱-シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展』名画鑑賞を皆様にお薦めしたいと思いました。弊社スタッフがサントリー美術館にお願いの電話をしました。BIPホームページを確認頂き、貴重な上記画像提供を許可頂きました。表現の仕方も親切にご教授して頂いたサントリー美術館のご好意に感謝申し上げます。
公式画像掲載するのは無理だろうと、頼む前から決めつけずに、電話問い合わせしてみる事は大事ですね。思いが通じ、BIエッセイを認めてもらえて大変うれしかった出来事でした。
(4)NHKTV大河ドラマ『天地人』が私を越後に走らせた
――上杉謙信・直江兼続の居城春日山城址に登る(5月)――
写真左:「天地人」関連参考書籍 ・ 写真中央:春日山城跡にて ・ 写真右:春日山城本丸跡
・2009/03/16 NHK大河ドラマ『天地人』の舞台は広く、ETC車1000円で国内旅行絶好の舞台?!
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・2009/04/20 NHK大河ドラマ「天地人」上杉謙信・直江兼続の“歴史ロマントレッキング”を楽しみませんか
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毎週日曜日午後8時、NHK大河ドラマ『天地人』を11月最終回まで見ました。『天地人』の主人公である直江兼続(なおえかねつぐ)の活躍した地理的舞台は、越後から能登、京都、大坂、会津若松、米沢と広い。天の時も、室町時代後期、安土桃山時代、江戸時代初期を一気に駆け抜ける疾風怒濤の時代である。
上杉家春日山城があった直江津(現上越市)は、金沢駅から約2時間、越後湯沢から約1時間の場所にあります。高揚した思いに誘われて、4月に自作“上杉謙信・直江兼続歴史ロマントレッキング”を4時間ゆっくり楽しみました。頂上から見た日本海と関東を臨む直江津は、当時日本有数の経済都市でもあったという。
NHK大河ドラマ『風林火山』のガクト(Gackt)さん謙信、『天地人』の阿部寛さん謙信、妻夫木聡さん直江兼続と続くテレビの影響力は凄いと上越市埋蔵文化財センターの案内嬢は屈託ない笑顔を見せてくれたのが印象的でした。
私も、TV大河ドラマで越後を訪ねた一人となった。
(5)数年前ウィーンでのオペラ劇場見学以来の強い思いが今年実現
――純粋な愛を描く『アイーダ』感動体験:ミラノ・スカラ座オペラ(10月)と劇団四季ミュージカル(12月)――
写真左:参考書籍「オペラの魔力」 ・ 写真中央:参考書籍 オペラ「アイーダ」プログラム ・ 写真右:劇団四季ミュージカル「アイーダ」にて
ウィーンは、数百年間ヨーロッパを統治したハプスブルグ家の中心であった。数年前旅行で滞在したホテルの隣のオペラ劇場は夏で公演は休みであったが、劇場内見学ツアーがあり参加しました。その時以来、いつか本場のオペラを観たいという強い思いが残っていました。
近年、ヨーロッパオペラの日本公演が多く、今秋ミラノ・スカラ座オペラ『アイーダ』を観劇する幸いに恵まれました。悲劇の人生を超える純粋な男女の愛に、一緒に苦悩し感動する。舞台にはピラミッドやスフィンクスがそびえ、ラクダやキリンまで登場する。歌声、演技、演奏、舞台美術、衣装全体が場面を盛り上げる壮大なグランド・オペラ。ヨーロッパでは夏の野外オペラの人気定番なんだそうです。オペラ初心者に『オペラの魔力』(参考文献2)は大変役立ちました。
オペラ感動の余韻の中、劇団四季ミュージカル『アイーダ』も観ました。
ヴェルディのオペラとはひと味もふた味も違うブロードウェイで上演されたディズニーミュージカル。作曲家エルトン・ジョンと作詞家ティム・ライスのコンビ作品。劇団四季による日本語での表現はわかりやすく、本当に楽しい。嬉しいことに来年5月末まで公演延長となりました。
(6)“心に触れあう世界稀有な音色“のピアニスト フジコ・ヘミングに一度会いたくて
――フジコ・ヘミングコンサートを遂に鑑賞(12月) ――
写真左:フジコ・ヘミングCD ・ 写真中央:フジコ・ヘミング参考書籍 ・ 写真右:イングリッド・フジコ・ヘミング&アンサンブル・ベルリン コンサート案内
・2009/07/27 フジコ・ヘミング:世界稀有のピアノ音色と著書「運命の力」が語る真実に惹かれる
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フジコ・ヘミング(フジコと略称する)のピアノ演奏を書斎で聴くことが多いことをエッセイでご紹介したことがあります。
皆様も良くご存知のピアニストである。書架にCD、本、DVDが増えている。いつの間にか好きなピアニスト、フジコファンになったようだ。絵画力も素晴らしい筆致である。
人間の心に触れあう独特の音色に生まれて初めて出会ったような気がした。その時の心の震え、日本人ピアニスト?なのか、という驚きは今も忘れない。神様は、世界稀有なピアニストをこの地球に使わしたのだと思う。
フジコ・ヘミング自身の著『フジコ・ヘミング 運命の力』で語られた真実に胸を激しく打たれた。こんな人生は本当に実存するのか?フジコ・ヘミングは、運命の力を信じて生きたという。颯爽として、平然とした雰囲気で語る思い。何という強さ、気高さなのか!
この12月遂に待望のコンサートを聴く機会にめぐり逢った。彼女の指は20代の様な強くしなやかな動きで、心を虜にするあの独特な音色を紡ぎ出し続けた。実際に間近で見る感動に勝るものはない。
(7)言葉力・図解力・写真俳句の素晴らしい先達発見
――音楽家小椋桂の言葉力、久恒啓一教授の図解力、小説家森村誠一の写真俳句――
写真左:参考書籍 小椋桂「言葉ある風景」
写真中央: 参考書籍 久恒啓一「図で考える人は仕事ができる(実践編)」
写真右:参考書籍 森村誠一「森村誠一の写真俳句のすすめ」
・2009/05/11 言葉力を求めて-小椋桂『言葉ある風景』・齋藤孝『1分で大切なことを伝える技術』・松岡正剛『多読術』に出会う
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・2009/05/18 絵図力・図解力の効用を学んだ“私の図歴書”
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・2009/09/01 読書の秋① 写真と言葉の融合:小説家森村誠一“写真俳句”と写真家石川文洋“カメラ紀行”
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BIエッセイを書く様になったせいか、読書好きの影響でしょうか。表現すること、伝えること、分かち合うことへの関心が強くなった。読書の中で3人の先達を知りました。
元銀行マンであった小椋桂(おぐら・けい)さんは、今や皆さんよくご存知のシンガーソングライターである。「シクラメンのかほり」「夢芝居」など覚えている曲が多いと思います。言の葉は、絵や音に消されてはならないという思いから、再度東京大学文学部に学士入学し、大学院修士も取得しました。プロアーティストの言葉への真摯な姿勢に改めて驚きました。
元日航マンであった久恒啓一氏は、1997年より県立宮城大学教授となり、「図解思考」の全国的普及活動をしています。2008年4月より多摩大学経営情報学部教授に就任。2009年4月より多摩大学総合研究所所長。またNPO法人知的生産の技術研究会理事長として活躍中である。2002年5月『図で考える人は仕事ができる』、12月に『図で考える人の図解表現の技術』、そして2003年8月『図で考える人は仕事ができる(実践編)』とシリーズ三部作を出版して以来、「図解思考」は産官学に広範に浸透しつつあるようです。図解への研究意欲を掻きたてられました。来年のテーマ。
元ホテルマンの小説家森村誠一氏は、2005年に著作『森村誠一の写真俳句のすすめ』でこう呼びかけている。
「私はデジカメを手に俳句をひねりながら、人生の大きな表現の楽しみを発見したと思っている。今すぐデジカメ片手に散歩に出よう。退屈な毎日から、人生を彩る日常へ。まったく新しい創造世界へようこそ!」
森村誠一氏公式サイトには、「写真俳句館」コミュニティが開設され、多くの方が投稿していて「写真俳句」を愉しめます。自分だけで楽しむのではなく、多くの方に楽しみを広げています。
私も絵図と文章のコラボ効果に興味を持ち、外出時にはデジタルカメラを携帯するようになりました。写真からエッセイイメージが生まれることがあります。俳句修行は未だですが。
(8)日本とフランスの至宝と出逢う感激
――『ルーブル美術館』展(2月)と『皇室の名宝』展(10月、11月)
写真左: 「LOUVREルーヴル美術館展-17世紀ヨーロッパ絵画-」パンフレットと参考書籍
写真中央:特別展「皇室の名宝-日本美の華」パンフレット
写真右:特別展「皇室の名宝-日本美の華」第2期パンフレット
・2009/04/13 「LOUVREルーヴル美術館展-17世紀ヨーロッパ絵画-」を楽しむ
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・2009/10/13 秋美遊② 必見!特別展「皇室の名宝-日本美の華」は驚き、感動の連続でした
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・2009/11/24 中学・高校で知ったあの名品に出逢い、感慨の連続!!(「皇室の名宝-日本美の華」展 第二期)
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私は、記念事業が拓く偉大さ・非凡さを信じ、大切にしています。今年は、大型企画、新装開館が多く、美術鑑賞好きにとってうれしい年であった。
年間800万人が訪れるルーヴル美術館。私も一度しか訪れた事が無く、国立西洋美術館開館50周年記念事業、日本テレビ開局55年記念事業として、東京と京都で開催される大規模なルーヴル美術館展は嬉しい限りであった。出展される71点のうち、およそ60点が日本初公開、さらに30点あまりは初めてルーヴル美術館を出るという画期的な展覧会でした。本展は、17世紀ヨーロッパ絵画がテーマです。ヨーロッパの至宝である。
天皇陛下御即位二十年を記念する特別展 東京国立博物館特別展「皇室の名宝-日本美の華」(一期10/6~11/3:永徳、若沖から大観、松園まで)は、一日居たいと思う程日本美の名宝に満ちていました。第一章 近世絵画の名品と第二章 近代の宮殿装飾と帝室技芸員 のテーマ構成です。狩野永徳や伊藤若沖らの代表作、帝室技芸員となった横山大観、海野勝珉らの絵画や工芸作品を展示していました。
二期(11/12~11/29)は、「正倉院宝物と書・絵巻の名品」と題して、東京で久々の公開となる正倉院宝物や考古遺物に始まり、小野道風、藤原定家らの名筆や絵巻の競演、天皇の書から皇室に伝わる名刀まで、古代から江戸時代にいたる日本美の精華を展示。私は、中学・高校教科書等で知ったはずである書、絵巻に出逢い、幾度となく深い感慨を覚えました。1,000年前後の時空を超えて名品の実物・実像と初めて対面しました。
2009年も現世と過去の多くの人、食べ物、映画、本、美術、建築、国、地域、自然との出会いがありました。人生は旅、旅で出会う朋を「旅朋(たびとも)」と私は言っています。2010年、また新しい旅朋との出会いが楽しみです。
(参考文献)
1.永瀬清子『短章集 続』(思潮社 詩の森文庫 2008年2月)
2.砂川稔『オペラの魔力(まりょく)』(青春出版社 プレイブックス 2002年1月)
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