2012/01/01 第9回「相手目線で仕事をする 最終回(実例⑥記者が食い付く広報活動)」
■皆様、新年明けましておめでとうございます。相手目線で仕事をするテーマも6回目を迎え、これがテーマの最終回。
次回は新しいシリーズで引き続きお会いしましょう。
■今回は、広報・パブリシティ活動の成功例をご紹介します。
新製品を発表した後、どれだけ多くの紹介記事が掲載されるか・・・
広報担当の皆さんはあらゆる工夫をしていることと思います。
多忙な記者、ライターさんの目線に立ったサービスを徹底すること。
それが今回のハイライトです。
■先ずは次のチャートをご覧ください。
社内事情でカーナビの新聞発表に向けたサンプルの数が大幅に不足したのが発端でした。
■サンプルが不足するのは毎回の悩みだったのです。
設計の使命は、サンプル作りに奔走するよりも最後の品質向上に力を注ぐのが先決。 その理解が少ないサンプルでの工夫に繋がる結果となりました。
■貸出を控え、記者に来て貰って広報する・・・
言葉では簡単ですが、来て貰うための工夫が成功の原点になりました。
ある若者の発想で知恵を絞った結果は・・・
①先ず、来て頂けなければ話にならない
= 来て貰えるキッカケとなる効果的なアピール方法
②記者が来社した時間を有効活用すること
= 情報の密度を上げて提供すること
③記事ネタとして魅力あるネタ、データを揃えること
= カーナビの好みの画像データ、車の装着写真、商品の詳細説明
④待てよ!・・・短時間で記事が制作出来る支援ってことじゃないか
= これを前面に打ち出そう!
■ここまで来れば課題は明確です。
その結果、プレス発表の当日、プレスキットと言われる発表文の中に
『カーナビ新製品の取材プラザを開設!』・・・と銘打ったパンフレットを入れました。
これには記者達も注目せざるを得ません。
プレス発表の日に、広報には『取材プラザって何ですか?』 の質問が集中しました
記者さんも、自分達へのサービスには敏感だったのです。
下記のチャート、パンフレットの現物イメージをごらんください。
■さて、取材プラザの効果は・・・
カーナビは高度な技術の商品です。
サンプルを貸出しても商品の魅力を充分に表現することは至難の技。
専任スタッフのきめ細かな説明で商品の魅力が記事に反映されます。
取材したからと言って記事になる確証はありません。
記者さんには編集会議と言う難関が待っています。
それを支援するためにプロモーションDVDを差上げ、更に最終記事のイメージは取材プラザから帰る時には画像で出来あがっている訳ですから編集会議が通り易いのは目に見えています。
■これらの結果、誌面に宣伝広告を打つ費用換算で1億円を超える紹介
記事の成果を得る事が出来ました。
■相手の目線で仕事をする・・・シリーズはこれが最後となりますが、
皆様のお仕事にお役に立つことを新年のご挨拶と共にお送りします。
次回からはまた新たなアプローチで皆さんにお会いするのを楽しみにしていますので、本年も宜しくお願い申します。
石黒 啓司(いしぐろ けいじ)
コンサルタント(商品企画、マーケティング、仕事力改革)
今の日本、政治・経済の停滞の中、特に企業の元気がありません。構造変化への対応、新しい挑戦の欠如が原因と痛感しています。 これらの打開には先ず、戦略力、創造力・統率力などの仕事力が必須。至近な実例を元に仕事力&元気玉の復活を目指して発信します。
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