2011/11/01 第8回「相手目線で仕事をする(実例⑤トップとの交際術)No!と言わないこと」
■相手目線で仕事をするシリーズも 6回目を迎えました。今回は、企業人として避けて通れない難所、『上司との交際術』です。
■先ずは次頁チャート、エライ人との交際術①を眺めて見て下さい。
■上司やトップの性格・癖、を冷静に考えてみたことがありますか?
これが正に相手目線の仕事の基本です。
気が短い、せっかち、威厳があり、立場がある(ので構えてしまう)立場が変われば、皆さんもきっとそうなることでしょう。
■これを頭に入れたら、もう昨日までのあなたとは大きく違います。
これから後は、右欄の『簡潔が命』を忠実に実行するだけです。
但し、報告内容が一番重要であることは言うまでもありません。
中途半端な内容ではいくら策を弄しても逆効果。 ご注意下さい。
■次に、企業内で良くある具体例をひとつ。
不可能に近いテーマや難易度の高い課題、を提案するのが上司やトップの習性です。
皆さん、会議など多くのメンバーの居る場でこのような難題が出た時に、今迄はどう対応してきましたか?
『失敗の前例説明』とか『不可能の理由』だけを挙げていませんか?
■こう言う時、会議の場で、絶対に否定してはいけません。
とにかく、『難易度はかなり高いですがトライして見ましょう』と言う。
この姿勢が大切です。
但し、以前にもお話しましたが、ヒラメの部課長みたいに上司に媚びるのではなく、本心から取り組んで見る姿勢での話です。
ここで、次頁のエライ人との交際術②で対応の基本をご覧ください。
■会議で自分の提案をいきなり部下に否定されては立場がありません。
一旦は受け、虚心坦懐に取り組んでみると、実は殆どのことが可能です。
実現すればそれはそれで良し。
■問題は、どうしても実現性や意味のないことが分かった時こそあなたの工夫が活きて来るのです。
『・・・結果、不可能です』とは言わないで、『○億の投資金額とエンジニア
10名の投入で可能です』と言うことがコツ。
または『こう言う組織で』、『損益分岐点は』、『メリット・デメリット対比』を真摯な姿勢で発表すれば、トップも上司もダメなことは理解する筈です。
正に報告を基に意思決定するのが彼らの仕事なのですから。
■ここで何が残るか・・・これが大切です。
①提案に対し、いつも、不可能です、出来ません、否定型の部下を上司はどう見るでしょうか。
この部下は明らかに損をします。
②『常に前向きにトライする姿勢』、『不可能なら論理的に整理する姿勢』
そして『意思決定の材料を提供する姿勢』
後者②が企業人の在るべき姿であることに異論はありません。
■本日の総括。
トップや上司には立場があります。
提案の中には取るに足らない愚案もあることでしょう。
でも会議の人前で否定しては立場もあったものではありません。
場合に依っては、会議での報告ではなく、周囲に人の居ない処で個別の事前報告を行い相手の尊厳を保つことであなたの評価は高まると信じます。
■本日のオマケ・・・次頁、時代劇、銭形平次と子分のガラっ八から学ぶ信頼関係。
石黒 啓司(いしぐろ けいじ)
コンサルタント(商品企画、マーケティング、仕事力改革)
今の日本、政治・経済の停滞の中、特に企業の元気がありません。構造変化への対応、新しい挑戦の欠如が原因と痛感しています。 これらの打開には先ず、戦略力、創造力・統率力などの仕事力が必須。至近な実例を元に仕事力&元気玉の復活を目指して発信します。
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