2011/05/01 第5回「相手目線で仕事をする(実例その②大震災と自粛)」
■東日本大震災で被災された皆様にお見舞い申し上げると共に、今後の早期復興を心から祈念し、我々に出来る限りの支援を継続させて頂きます。今回の大震災後、様々なイベントや催し物が『不謹慎である』とか『被災者への配慮』の名の元で中止になっているようです。
今回は、相手目線の仕事をするシリーズの緊急テーマとしてとしてこの事について一緒に考えて見ましょう。
■実例: 町会の餅つき大会
私の住む新宿の町会では3月26日に餅つき大会を計画していました。
震災から間が無いことや、町内でもご実家やご兄弟が被災された方が多くいらっしることから、当然、町会内では中止や延期の意見も出て来ました。
しかし、ある方の発案で『義援金募集餅つき大会』に形を変えて実施する運びとなりなんと12万円もの義援金が集まり、寄附をさせて頂く事が出来ました。
結果論ではありますが、実施して良かったと実感しています。
■被災された皆さんの目線と本音
被災から数週間経過した中で、被災地の皆さんのご意見を改めてご紹介します。
実例①: NHKの番組に寄せられたFAX
『被災されなかった皆さんにはいつも通りの生活をするようお願いします』
『いつも通りに働き、生産し、消費して日本の経済を支え続けて下さい。それが間接的に我々被災者の今後の大きな支援になるのだから・・・』
実例②: ネット発信された岩手県の被災酒蔵からのお願い
『お花見で美味しい日本酒を呑んで元気になってください』
『被災地では我々も復興に向けて頑張っています』
『地震・津波に加え、三つ目の恐怖は皆さんの過度な自粛と経済停滞です』
被災されなかった皆さんはいつも通りに花見やイベント、行事を実施して美味しい
岩手のお酒を呑んで元気を出して欲しい。それが被災地への支援になります。
過度な自粛は、我々の経済的二次被害を呼ぶ恐怖です・・・と言うメッセージです。
http://tabetainjya.com/archives/news/_2youtube/
■確かに・・・我々に出来ることをもう一度、見直す時が来ていると思います。
被災地の皆さんの苦境を拝見するたびに、私自身も胸が痛み涙が浮く日が続いていました。でも感情が先に立ち過ぎて配慮する姿勢が本当の意味で被災された方の目線に合っているのかと本当に考えさせられました。
復興にはまだまだ時間と支援が必要です。一時の思いに止まらず、末永く我々に出来ることをいつも通りにやって常に何か支援に繋がる形を頭に置いて行動することを改めて自分自身にも銘じたことでした。
大電力や化石燃料を大量に消費するのは論外ですが、イベントや行事の過度な自粛はそろそろ考え直した方が良いのではないか、そして義援金募集などの良い形に昇華させて支援に繋げるよう提案したいと考えます。
世間に悪く思われたくない、責められたくない・・・自粛すれば波風が立たない・・・
こんな後ろ向きの考えは捨てて、冷静な判断と志で動く時かも知れません。
石黒 啓司(いしぐろ けいじ)
コンサルタント(商品企画、マーケティング、仕事力改革)
今の日本、政治・経済の停滞の中、特に企業の元気がありません。構造変化への対応、新しい挑戦の欠如が原因と痛感しています。 これらの打開には先ず、戦略力、創造力・統率力などの仕事力が必須。至近な実例を元に仕事力&元気玉の復活を目指して発信します。
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