佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション
2022/12/15 287号 恒例!年末年始にお薦めの本15冊
新春2023年1月5日で、弊社BIP(株)は創業16周年を迎えます。これもひとえに、皆様のご厚情、ご支援のお蔭と心より感謝申し上げます。
弊社BIP(株)は、「上場企業、中堅ファミリー企業、スケールアップベンチャーの第2・第3の成長を共創支援する」及び「育てて頂いた故郷日本への恩返しとして、次世代の為に日本のイノベーションと成長に貢献する」をミッションとしています。
恒例の「年末年始にお薦めの本15冊」をお届けします。年末年始は、本を読む時間のある時期の一つですね。
16年の私なりの成果として、3Mレイヤー統合知性(ミクロレイヤー=個人・家族、ミドルレイヤー=企業・教育機関・団体、マクロレイヤー=内外政治・経済・技術・外交・軍事)が仕事や人生、日本に役立つと思うようになりました。今年は、個人や企業がコントロール出来づらいマクロ政治・経済の激動と複雑さを体験しており、本紹介の順番を変えて、マクロ・ミドル・ミクロとさせて頂きました。今年発売の本や、再読して役立つと思ったお薦めの本15冊を紹介します。
皆様の明るく楽しい「三喜人生(働く喜び・学ぶ喜び・遊ぶ喜び)」作りに役立てば幸いです。
厳寒の季節、お身体を大切にして、ご家族揃って良き新年をお迎え下さい。
(ご参考まで。過去の「お薦めの本」は こちら からご覧頂けます。)
≪1≫ 日本・世界=マクロレイヤー
~内外の政治・経済・技術・自然環境、外交・軍事を情報収集し、実践知を共創する
1.【本当に変化が早いので、私は新聞、SNS、雑誌、本等並行して情報収集と実践知を考察しています。2023年に向けた課題を掲載する雑誌VOICE1月号】
新しい日本を創る提言月刊誌『ボイスVOICE 2023年1月号』
(PHP 2022年12月 定価 本体764円+税別)
「特集1 2023年の世界~戦争の行方、経済危機の足音、パンデミックの帰趨」と「特集2 欧州で何が起きているのか」が現状の分析と2023年以降の課題と仮説、見通しについてたくさんの論述が参考になりました。総合研究大学院学長 長谷川眞理子氏の巻頭言は毎月楽しみです。1月号第25回は「人類進化史とリーダーシップ」。
2.【ウクライナ戦争で世界と日本の経済はこうなる!「アベノミクス」から「新戦争論」「2023年の経済まで」】
株式会社政策工房会長、喜悦大学教授 高橋洋一『安倍さんと語った世界と日本』
(ワック 2022年9月 定価本体900円+税別)
「経済も安保も、安倍さんほど世界基準で考えた政治家は日本にいなかった」と語る。「第1部 経済から見た安倍晋三の功績 第2部 ウクライナ戦争で世界と日本の経済はどうなる? 第3部 数量政策学者の新戦争論~日本にとって最善の安全保障とは 第4部 平和ボケはお花畑から出て来なさい」
3.【物価だけが上がり給料が上がらない世界から抜け出せ!カギは「グローバリゼーション」にある。】
産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員 田村秀男『日本経済は再生できるか~「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋』
(ワニブックス 2022年10月 定価1,200円+税別)
【第一部 今、世界経済に何が起きているのか?】 第1章 物価高騰の真犯人はウクライナ侵攻なのか 第2章 ウクライナ侵攻をめぐる米国、欧州、中国の関係 【第二部 すべてが連動している現代経済】 第3章 深刻な影響を受けるのは日本 第4章 ウクライナ侵攻後の中国 【第三部 これからの日本経済はどうすればいいのか】 第5章 悪い円安とは 第6章 悪い円高はあるのか 第7章 デフレ脱却ができていないことが最大の問題 第8章 経済をダメにする政治とメディア 第9章 将来世代のために
4.【経済学者と経営者が、社会を幸福に変える8つの討論をしています。地球環境、米中対立、核兵器、財政赤字、格差問題等】
オリックスシニア・チェアマン 宮内義彦×駒沢大学経済学部准教授 井上智洋『2050年「人新世」の未来論争~次の世代に美しい地球を残すために』
(プレジデント社 2022年7月 定価本体1,800円+税別)
前書き 30年後明るい未来社会をつくるために 第1章 地球環境をどうするか 第2章 米中対立はどうなるか 第3章 核兵器はどなるか 第4章 日本の財政赤字をどう考えるか 第5章 資本主義はどう変わるか 第6章 格差問題をどう解決するか 第7章 パンデミックに学ぶ危機対応 第8章 私達の暮らしはどう変わるか 後書き 困難な問題こそ諦めない
5.【日本の半導体に未来はあるのか? 台湾争奪戦、習近平の100年戦争、デジタル三国志、環太平洋半導体同盟――】
日本経済新聞編集委員 太田泰彦『2030 半導体の地政学~戦略物資を支配するのは誰か』
(日経BP 2021年11月 定価 本体1,800円+税別)
目次要約。序章 司令塔になったホワイトハウス Ⅰ バイデンのシリコン地図 Ⅱ デカップリングは起きるか Ⅲ さまよう台風の目―台湾争奪戦 Ⅳ 習近平の百年戦争 Ⅴ デジタル三国志が始まる Ⅵ 日本再起動 Ⅶ 隠れた主役 Ⅷ 見えない防衛線 終章 2030年への日本の戦略
≪2≫ 企業・大学・組織=ミドルレイヤー
~人間力ある人財とBII=ビジネス統合知性が経済と価値を創造する
6.【日本が誇る経営の「世界遺産」である京都発カリスマ経営者 稲盛和夫と永守重信の画期的比較経営者論を通じて、日本が最も大事にすべき経営の姿を明らかにする】
一橋大学ビジネススクール国際企業戦略専攻客員教授 名和高司『稲盛と永守』
(日経BP 2021年8月 定価 本体1,600円+税別)
名和教授は、日本を代表するカリスマ経営者稲盛和夫と永守重信には3つの共通点があると指摘する。 1、「志」から出発していること。稲盛はこれを大義と呼び、永守は夢と呼ぶ。 2、30年先、50年先といった長期目標を立てるとともに、短期的に結果を出すことにこだわり続けること。 3、人の心に火をつけること。稲盛は能力を未来進行形でとらえよと語り、永守はIQよりEQが大切と説く。そして二人が異口同音に強調するのが「情熱・熱意・執念」のパワーだ。
7.【京セラ、日本電産――強い企業は数字を武器にする。人は測定されるとなぜ行動を変えるのかの切り口から経営会計=管理会計が経営システムの要であることを説明】
東京理科大学大学院イノベーション研究科教授 伊丹敬之、成城大学経済学部准教授 青木康晴『現場が動き出す会計』
(日本経済新聞出版社 2016年3月 定価2,400円+税別)
目次 第1章 管理会計は経営システムの要 第2章 利益とは何なのか 第3章 勘定合って、銭足らず 第4章 どの組織単位の業績を、何で測るか 第5章 原価計算がもたらす情報と歪み 第6章 事業部の利益計算はむつかしい 第7章 「ついつい」の資産増加を防ぐには 第8章 アメーバ経営と時間当たり採算 第9章 予算管理のウソ・マコト 第10章 投資採算経営の落とし穴 第11章 研究開発管理システムの「最適なゆるさ」とは? 第12章 多様な影響システム~管理会計を超えて
8.【今年4月東証市場再編の結果、改めて上場企業にはコーポレートガバナンスの形式基準を超えて、事業ポートフォーリオとグループ経営・グループガバナンスの重要性が本質との認識が広がっている】
首都大学東京大学院社会科学研究科経営学専攻教授 松田千恵子『グループ経営入門【第4版】~グローバルな成長のための本社の仕事』
(税務経理協会 2019年10月第4版 定価2,500円+税別)
松田教授は、上場企業に求められる直近の重要な経営能力=グループ、グローバル、ガバナンスを「3G」と呼び、抜本強化を指摘しています。目次 第1章 本来の経営を取り戻す 第2章 「ゴール」を決めて共有する 第3章 本社の役割を確認する 第4章 「見極める力」を強くする①将来予測経営の重視 第5章 「見極める力」を強くする②企業価値重視の経営 第6章 「連ねる力」を強くする 第7章 「束ねる力」を強くする
9.【地域中堅・中小企業の第3者事業承継=M&A時代に買い手も売り手の経営者も読むべき分かり易い画期的入門書が登場した。もちろん、金融機関メンバーは必読書です。】
株式会社サクシード代表取締役 水沼啓幸、同社取締役コンサルティング事業責任者M&Aアドバイザー 市川優『事業承継 買い手も売り手もうまくいくリアルノウハウ』
(ビジネス社 2022年5月 定価本体1,500円+税)
私自身、上場企業・中堅ファミリー企業・スケールアップベンチャー10社以上のM&A・PMIアドバイザー成功体験があり、同じ業界人として本書出版の意義と内容に拍手を送ります。目次 第1章フェーズ1 100社検討の末に光輝く1社が見えてくる 第2章フェーズ2 あなたに事業を譲りたいと思ってもらうための戦略 第3章フェーズ3 価格でなくお互いの心で乗り越える、M&A成立の最後の壁 第4章フェーズ4 完全公開! 100日プランの作り方 第5章フェーズ5 M&Aは買い手企業の企業価値を向上させる
10.【無一文から4年連続上場&株価上昇率日本一企業に導いた東証プライム上場社長・現役マーケターの考え方と技法のすべて】
(株)北の達人コーポレーション代表取締役社長 木下勝寿『ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング~WEBマーケティングの成果を最大化する83の方法』
(実業の日本社 2022年5月 定価 本体1,800円+税別)
リモートでデジタルが加速している。PULLからPUSHの時代への激変に私もこの本で新しい技法の必要性を痛感した。目次要約 第0部 ファンダメンタルズマーケティングとテクニカルマーケティングの概要 第1部 ファンダメンタルズマーケティングの極意 第3部 これからのマーケターとブランド戦略の行方
≪3≫ 個人・家族=ミクロレイヤー
~人生100年時代を自分事として考える
11.【我らのヒーロー アントニオ猪木さんが47歳の時執筆の名著です。常人には及びもつかない公私の痛みの中で、なぜ猪木さんは常に強く明るく前向きなのか】
アントニオ猪木『最後に勝つ負け方を知っておけ』
(青春出版社 2022年6月 ※1990年9月刊行新書を再編集し文庫化 定価850円+税別)
40代後半、自らの人生の転機で著した。猪木流・先の見えない時代を生き抜く流儀に感動しました。目次 1章 本当に強い人間は“負け方”がうまい 2章 “心の貧乏人”になるな 3章 苦しい時ほど、かしこく開き直れ 4章 「下座の心」を持てば、人生ラクになる 5章 最後まで自分を裏切らない生き方
12.【脳は身体を移動させるためにできていた。「歩く、走る」で、学力、集中力、記憶力、意欲、創造性が全部アップした。】
精神科医 アンデシュ・ハンセン『運動脳』
(サンマーク出版 2022年9月 定価1,500円+税別)
目次 第1章 現代人はほとんど原始人 第2章 脳から「ストレス」を取り払う 第3章 「集中力」を取り戻せ! 第4章 うつ・モチベーションの科学 第5章 「記憶力」を極限まで高める 第6章 頭のなかから「アイデア」を取り出す 第7章 「学力」を伸ばす 第8章 健康脳 第9章 最も動く祖先が生き残った
13.【給料頭打ちの50代、転職しにくい40代、家族が増える30代の必読書】
もふ社長@もふもふ不動産『ニューノーマル時代の自分で稼ぐ力』
(KADOKAWA 2021年2月 定価 本体1,500年+税別)
私も43歳と58歳で2度キャリアチェンジを体験した。同じ事を推奨するのではないが、稼ぐという発想への転換は学ぶことが多い。 目次要約 1、稼ぐ脳に書き換える9つの戦略思考法~会社に守られている脳から自ら稼ぐ脳に書き換える方法 2、稼ぐためのロードマップを描く~労働収入から資産収入へシフトチェンジ 3、稼ぐための戦術を実行する~資産を爆増させる4つの戦略
14.【産学官金等すべての個人、リーダーにお薦めです。「これぞ、人生の解像度が上がる本だ」(藤野英人氏)、「破壊的危機の時代に必読」(冨山和彦氏)】
神戸大学科学技術イノベーション研究科及び経営学研究科教授 尾﨑弘之『「プランB」の教科書』
(集英社インターナショナル 2022年8月 定価 本体960円+税別)
目次 第1章 すべての「プラン」はなぜうまく行かないのか 第2章 あらゆる計画は修正を迫られる 第3章 「プランB」はなぜ発動できないのか 第4章 「悪魔の代弁者」の助けを借りる 第5章 アイデア集約と実行のための仕組みを作る 第6章 AIにできない課題発見をヒトが行う 第7章 人を説得する能力が集団思考を打破する
15.【『言ってはいけない 残酷すぎる真実』で2017年新書大賞を受賞してから6年。科学的知見から「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かし、生きやすい社会への提言をする】
作家 橘 玲『バカと無知~人間、この不都合な生きもの』
(新潮社 2021年7月 定価 本体880円+税別)
目次要約 1、正義は最大の娯楽である 2、バカと無知 3、やっかいな自尊心 4、「差別と偏見」の迷宮 5、すべての記憶は「偽物」である
以上
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佐々木 昭美(ささき あきよし)
取締役会長 総合研究所所長
経営コンサルタント(経営改善、事業開発、ビジネスモデル、 人事戦略、IPO、M&A、社外取締役)
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