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 情報通信系の業界紙【電経新聞】のコラムコーナーPoint Of Viewにて、弊社代表取締役社長の手塚がコラムを連載中です。第4回が掲載されましたのでご紹介します。

 経営コンサルティング会社の女性社長の視点から、さまざまな業界、大小企業の変革現場の実情や、急増する事業承継・M&A、新たな人材育成・活用推進などを発信していきます。

2019/9/30紙面より 連載第4回 「AI時代と対峙するためのリカレント教育」
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【記事全文】

AIについてのニュースを毎日のように目にするようになってきた。今年政府は、すべての大学生に初級水準のAI教育を課す案を公表。2025年までに年間で25万人のAIを使いこなす人材を育成するための大学改革を目指している。

企業ではNTTデータが、AIなど高度デジタル人材を現在の1000人から約5倍の5000人に育成増員する方針を発表するなど、AI時代を迎えるための人材育成が急速に進んでいる。

AIが社会に浸透することで、私たちの職業も変わってくる。AIを使いこなす人材が活躍し、AIとともに発展する職業や新しい職業が産まれてくるだろう。その反面、人間の仕事の多くは自動化され、半分近くがなくなるとも言われている。

今後AI時代を生き抜くために人間としての強みとなる能力や最後まで残る仕事は何か? リーダーに求められる知識見識は何か?

こうした議論が各所で盛り上がりを見せている。AIを生かす仕事と、人間力を生かす仕事2つの視点での意識変革が必要だ。

先進的な企業は、人事制度の変革を進め、優秀な人材確保のために若手でも高度なデジタルスキルに対して高い報酬を支払う賃金体系を打ち出し始めた。AIスペシャリスト人材が今後ますます必要となるが、スペシャリストとまではいかなくても、AIに何をさせられるのか基礎的概念と知識を持ってAIとコラボレーションできる視点がこれからのリーダーには広く求められるだろう。

また、脳科学者茂木健一郎氏は著書『AI時代 成功する人の脳の活かし方』の中で、人間がAIより勝るスキルとして「コミュニケーション、身体性、発想/アイデア、直感/センス、イノベーション」を挙げている。人間らしい自分の強みを見つめ直し、AI時代の中で選択すべき道を判断できる力が求められる。

自分は今のままでAI時代に対応できるのか?と備えもなく心配になる人がいるかもしれない。

答えはノーで、変動が激しい時代、新技術や常識に対応するための学び直しや、内省といったリカレント教育がさらに必要となるだろう。総務省が平成30年に発表した情報通信白書「ICTの進化によるこれからのしごと」の中でもその必要性について説いている。

個人の自発的な行動も重要だ。今年パーソル総合研究所が発表した調査によると、勤務先以外での学習や自己啓発について、諸外国と比べて日本は断トツで自己研磨をしていない国だという結果が出ている。

私も現在ビジネススクールに通っており、様々な動機でMBAを学ぶ人たちと交流しているが、自発的に自己研磨を行える人は社会の中でまだまだ少数派だと感じる。

知的インプットと、外部との情報交流、コミュニケーションを通して自分を見つめ直し、人間らしくそれぞれが強みとなる能力を研磨する時間は、20代―30代の早期から必要だ。リカレント教育はAI時代の発展とともにさらに注目され、加速するのではないだろうか。

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