佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2013/09/03 感動と学びの連続! 美しい英国紀行。

8月の夏期休暇、初めて英国を訪れました。
感動と学びの連続!英国はまたすぐに行きたい国になりました。
何よりも若い皆様に、欧州旅行はまず英国からとお勧めしたいと感じた次第です。
英国には楽しみ、学ぶ場所が一杯あると感じましたが、今回は12ヶ所の写真紀行をお届けします。

(1)  コッツウォルズ~緑の丘に蜂蜜色の歴史的家並みの田園風景


写真 蜂蜜色の家並み


写真 ナショナルトラスト所有の標識


写真 小川に浮かぶ白鳥とカモ

延々と続く緑の丘と草を食む子羊たちが見える。蜂蜜色の石で建てられた家々は何代続いているのだろうか?羊毛産業で栄えた時代の英国。その14世紀頃の田園風景が残っているのがコッツウォルズ。産業革命によって地域一帯は衰退したが、蜂蜜色の家々は建て替えることなく残っています。マスの養殖場もあった。

ナショナルトラスト等が所有・保存している文化遺産地域となっていて、ロンドンの西約120kmと近いこともあるのでしょうか、多くの人々が車で訪れていました。

 

(2)  湖水地方~湖クルーズや詩人ワーズワースの村散策、絵本『ピーターラビットのおはなし』を描いたビアトリクス・ポター・ギャラリーで楽しむ


写真 湖クルーズ


写真 ワーズワースが暮らした家


写真 ワーズワースゆかりの丘稜散策


写真 ピーターラビット博物館

湖水地方の人気が高い。人気の秘密は、四季折々の自然を愛で、癒しをくれる自然と過ごす楽しみに尽きると思った。イングランド北西部に広がる湖水地方は、東西50km、南北60kmの国内最大級の国立公園。

ウィンダミア湖の景観を船の上から楽しむ1時間湖上クルーズに参加しました。山々の緑、湖の青に眼が癒やされ、涼しい風に頬をさすられ、気持ちが良い。

「詩人ワーズワースが愛した美しい風景が200年前と変わらずに残る村」グラスミア(参考文献11)。ワーズワースが後半生を過ごした家と埋葬されているセント・オズワルド教会を見学後、いよいよ丘稜のハイキング。ガイドには散策と書いてありましたが何とたっぷり1時間の山登りと山下りに大汗。多くのハイキング家族と山で出会いました。歩いている最中は一緒の皆さん方は爽快な表情でしたが、私は遅れて迷惑かけないように必死でした。昔体育会系ですが、既に卒業した自分の体力に苦笑した次第です。

何といっても子供から大人まで人気の絵本『ピーターラビットのおはなし』の作家ビアトリクス・ポターが半生を過ごした地、ニア・ソーリー訪問。彼女は、ハリウッドで2006年『ミス・ポター』として映画化もされた。ビアトリクス・ポター・ギャラリーとショップがありますが、笑顔一杯の家族の行列が続いていました。もちろん、私もちょっとお買い物。

 

(3)  広大な田園に建つ館マナーハウスで貴族気分の宿泊体験


写真 田園に建つマナーハウス


写真 広大緑の風景

何という幸運!マナーハウスの本館に宿泊です。観光客は新設の別館が多いそうですが、長年の本館で貴族になった気分で宿泊を楽しみました。感激です。

英国では飲み物はパブで求め、レストランで飲みます。もちろん、パブで飲んでもOK。このマナーハウスでも、パブで英国産のエールビールを注文。朝は、早く起きて周辺をゆったりと散歩できました。

 

(4)  生まれ変わった世界遺産リヴァプール海商都市


写真 港風景


写真 リヴァプール大聖堂

20世紀ビートルズが生まれ、21世紀サッカーの街として有名なリヴァプールは英国の繁栄を支えた海商都市でした。今も英国で2番目の貿易港であるリヴァプール。「800年に及ぶ海運都市としての歴史をもち、18世紀の大英帝国時代を偲ばせる建築物も残るリヴァプール。歴史情緒あふれる街並みは、2004年に世界遺産に登録された。」(参考文献11)

ジョン・レノンの追悼ミサをしたリヴァプール大聖堂は、英国国教会欧州最大の教会。

現在は、横浜港赤レンガ倉庫街やサンフランシスコのベイエリア等を複合した様なコンプレックスエンターテインメント地域として観光客に溢れていました。海洋博物館、英国最大級のウォ-カー美術館、モダンアートのテート・ギャラリー・リヴァプール等と並んで2008年にリヴァプール・ワンと呼ばれる一大ショッピングゾーンがオープンした。

 

(5)  ビートルズを生んだリヴァプールとロンドン


写真 マシュー・ストリート(リヴァプール)


写真 アビイ・ロード(ロンドン)

ビートルズの世界に浸りたいという方は、やはりリヴァプールとロンドンです。

活動していたマシュー・ストリートを歩きました。やはり、リヴァプールにはビートルズスポットが多い。曲に名を冠した「ペニー・レーン」。ジョンとポールが初めて出会ったセント・ピーターズ教会。スロベリー・フィールド、メンディブス、20フォースリン・ロード、10アドミラル・グローヴ、12アーノルド・グローヴ等、時間ある方はどうぞ。

ロンドンのアビイ・ロードを渡りました。ビートルズ最後のアルバムとなった『アビイ・ロード』のジャケット写真で有名になった横断歩道。多くの方が、ポーズをとって横切る姿を写真に撮っています。

ビートルズ世代であるが音楽の素人なりにビートルズの英国訪問に触発され、武藤浩史『ビートルズは音楽を超える』を帰りの機内で読んだ。「ビートルズを知ることなしに20世紀の文化を語ることはできないし、ビートルズを語るためには、音楽の知識だけでは不十分で、イギリスの歴史と文化と芸術に対する深い理解が必要である。」(参考文献2)

 

(6)  ストラトフォード・アポン・エイヴォン~劇作家シェイクスピアの生地


写真 シェイクスピアの生家


写真 父親が営んだ手袋工房

シェイクスピアの生家はチューダー朝の建物。日本語版公式ガイドブックがありました。「外に張り出した木枠としっくいの壁が特徴」(参考文献11)の中世チューダー調の街並みが広がるストラトフォード・アポン・エイヴォン。「中世からの街路が碁盤の目のように走る。」(参考文献4)

シェイクスピア作品を主なレパートリーとする劇場ロイヤル・シェイクスピア・シアターがある。観劇と同時に風景も満喫できるという。

 

(7)  イングリシュガーデン世界遺産ブレナムパレス(宮殿)~偉人チャーチルが生まれた場所でも知られる


写真 ブレナム宮殿


写真 壮観な眺め


写真 大図書館


写真 チャーチルの写真

ブレナムパレス(宮殿)は、イングリシュガーデンとして世界遺産となっています。日本語版ガイドブックがありました。「1704年のブレナムの闘いで大勝利を収めた初代モールバラ公爵の功績に感謝する国家の褒賞としてアン王女から与えられたのがブレナムである。」(参考文献8)ナポレオンのフランスとの戦いでイギリスを守った英雄を永遠に忘れない遺産ともなっていると感じた次第です。

バロック様式の壮麗な建物と湖の回りに広がる風景庭園は、「イングランドきっての壮観な眺め」と英国首相サー・ウインストン・チャーチルの母、ランドルフ・チャーチル夫人が後年の回顧録で述べたと言われます。本当にすばらしい眺めでした。

詳細は省きますが、歴史の真実として、ヒットラーのドイツから英国を守った英国首相サー・ウインストン・チャーチルが、この宮殿で生まれ、奥様のクレメンタイン夫人にプロポーズした場所としても知られています。英国民がトップに挙げる偉人はチャーチルであると現地ガイドが語っていました。早速、その真相に迫るポール・ジョンソン『チャーチル 不屈のリーダーシップ』(参考文献3)を帰国後読書。政治家、軍人、従軍記者、ノーベル賞作家等多彩な人物の一生から日本と同じ島国英国盛衰の歴史を知ることが出来ました。

 

(8)公園都市ロンドン


写真 ハイドパーク


写真 ハイドパーク


写真 高級百貨店ハロッズ

ロンドンは、ワシントンと共に公園都市と言われるそうです。宿泊したホテルがロンドンの中心部であったが、すぐ隣がハイドパークで池、樹木、芝生と多彩な花々に溢れています。ハイドパークを散歩し、更にちょっと歩いて1849年創業の高級百貨店ハロッズのある地域にショッピングに出かけました。

芝生の散歩OKがロンドンの公園。ロンドンの公園は、実際に訪れてみるとその数と広さと多彩さに驚くでしょう。以下も含め多くの公園があります。

キュー・ガーデン・・・世界最大の野生植物の宝庫。世界遺産に指定された王立植物園

ウイズリー・ガーデン・・・100万m2の敷地に多様な庭園が一堂のガーデン博物館

ハンプトン・コート・パレス・・・王家の時代毎の優雅な城と庭が必見。

 

(9)  学問と教育の場で無料の大英博物館(ロンドン)


写真 大英博物館前景


写真 人面有翼牡牛像


写真 ラムセス2世の胸像

大英博物館は入場料が無料です。入り口に寄付を求める箱があります。写真撮影もOKなのが嬉しいですね。日本語版ガイドブックがあります。大英博物館は1753年に設立され、今年260周年を迎えました。

世界各地の古代から現代までのコレクションが特徴です。古代近東、イスラム世界、アフリカ、エジプト、中国、インド・東南アジア、日本、朝鮮半島、太平洋諸島とオーストラリア、中央アメリカ・南アメリカ、北アメリカ、先史時代のヨーロッパ、古代ギリシャ、ローマ帝国、ローマ時代の英国、中世ヨーロッパ、ルネサンスとその後のヨーロッパ、近代ヨーロッパとアメリカ。

今回は短時間のため、古代近東、エジプト、古代ギリシャ中心の見学でした。

 

(10)無料の美術館ナショナルギャラリー(ロンドン)


写真 ナショナルギャラリー前景


写真 ガイドブック

2日間のロンドン自由行動の半日は、地下鉄で移動し、ゆったりとナショナルギャラリーに居ました。ナショナルギャラリーも入場料は無料。やはり入り口に寄付を求める箱が置いてあります。日本語版ガイドブックと日本語音声ガイドも用意されています。

西洋絵画の最高峰を4つの時代に区分して展示。その一部を紹介します。作者名は簡略表示でご了承ください。

<1250年から1500年>
アレッソ・バルドヴィネッティ「婦人の肖像画」、サンドロ・ボッティチェリ「ヴィーナスとマルス」

<1500年から1600年>
レオナルド・ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」、ティツアーノ「貢の銭」

<1600年から1700年>
ルーベンス「パリスの審判」、プッサン「黄金の子牛の礼拝」、ベラスケス「ヴィーナスの化粧」、レンブラント「自画像」

<1700年から1900年代>
モネ「ラ・グルヌイエールの水浴」、ルノワール「セーヌ川のボート遊び」、ドガ「フェルナンド・サーカスのララ」、セザンヌ「水浴をする人々」、ゴッホ「ひまわり」、アンリ・ルソー「驚いた!」、スーラ「アニエールの水浴」

短時間で好きな絵を見るも良し、半日や一日じっくりと楽しむも良し。カフェ、レストランが建物の中にあり、休憩や食事ができますよ。

 

(11)幸運!フェルメール特別展で5枚の作品を鑑賞


写真 特別展ガイドブック

何と幸運なのでしょう。フェルメール作5枚の絵画を鑑賞出来ました。ナショナルギャラリーでは有料の「フェルメールと音楽」特別展が開催されていました。女性が楽器で音楽を嗜むという絵画が多くあることを伝えています。同じタイトルの絵が2枚ありました。

The Music Lesson / The Guitar Player / A Young Woman standing at a Virginal /

A Young Woman seated at a Virginal / A Young Woman seated at a Virginal

 

(12)英国伝統の『アフタヌーンティー』(ロンドン)


写真 アフタヌーンティー

写真をご覧下さい。いわゆる英国伝統の『アフタヌーンティー』です。3段になっており、上段がケーキ類、中段がスコーン、下段がサンドイッチでした。スコーンにはさむ独特のバターとジャムもテーブルに出ます。二人分が盛られ、向かい合った二人が仲良くお茶を飲みながらゆっくりと頂くという風情を感じて頂けますでしょうか。

ロンドンの地下鉄は、一度覚えると東京の地下鉄以上に分かり易く、街歩きが大変便利です。みゅう「ロンドン」ガイドブック(参考文献12)によると、ロンドンを起点に多くの観光コースがあります。自分の興味や日程次第で色々な楽しみができる英国です。

 

最後に在英40年の加藤節雄氏著書『大人のロンドン散歩』の大事な一言を紹介します。私がイギリスを使わず英国と記した大事な理由も知って頂きたいと思います。

「イギリスの正式な国名はご存知のようにユナイテッド・キングダム・オブ・グレート・ブリテン&ノーザン・アイルランド」(The United Kingdom of Great Britain & Northern Ireland)という。これはイギリスがイングランド、スコットランド、ウエールズ、北アイルランドという四つの国から成り立つ連合王国であるからだが、・・・国全体を表す場合には「UK」とか「GB」という言い方をする。・・・「英国民」というときにはブリティッシュ(British)という表現を使う。イングリッシュ(English)は国籍でなく人種である。」(参考文献1)

以上

(参考文献)

1.加藤節雄『大人のロンドン散歩』(河出文庫 2012年5月)

2.武藤浩史『ビートルズは音楽を超える』(平凡社新書 2013年7月)

3.ポール・ジョンソン『チャーチル 不屈のリーダーシップ』

(日経BP社 2013年4月)

4.シェイクスピア公式ガイドブック(日本語版)

5.大英博物館ガイドブック(日本語版)

6.ナショナルギャラリーガイドブック(日本語版)

7.「フェルメールと音楽」特別展ガイドブック(英語版)

8.ブレナムプレイス(宮殿)日本語版ガイドブック(日本語版)

9.リバプール大聖堂パンフレット(日本語版)

10.     阪神航空フレンドツアー最終旅行日程表

11.     るるぶ「イギリス」(JTBパブリッシング 2013年4月初版)

12.     みゅう「ロンドン」ガイドブック

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thumbnail_sasaki佐々木 昭美(ささき あきよし)

取締役会長 総合研究所所長

経営コンサルタント(経営改善、事業開発、ビジネスモデル、 人事戦略、IPO、M&A、社外取締役)

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