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2016/05/18 第35回「商品企画シリーズ⑭(石黒啓司) ■商品のライフサイクル理論(その5) 競合表で商品を作らない」

今回は、競争期の商品創り手法で陥り易い落とし穴、のお話です。

競争期に入ると、多くの店頭では競合比較表が掲示され、各社の機能や性能の差を分かり易く説明するツールとして販売店にもお客にも活用されています。

確かに商品の相違点を知るのには非常に便利です。
しかし、これは店頭で通用する便利ツールであり、商品企画段階でこの競合表を使うのは愚の骨頂であると言う警告が今回のポイントです。

商品がこんな競合表で創られて良い訳がありません…こんな機械的に企画出来るなら商品企画など不要であり、販売店に任せれば済んでしまうのではないか…これが主旨です。

企画マンの存在価値は顧客ターゲット、商品コンセプト、 差異化の努力にあります。
従って、競合表などは参考程度のものとして捉えるべきなのです。

あくまでも一般論として、私の経験では、営業部門が商品を要望する根拠としてこの表を使う傾向が多く見受けられます。もちろん最前線の現場、店頭ではバイヤーからこの表で他社と比較されて商売しているのですから営業の主張手段としては当然、便利なツールなのでしょう。

しかし、重ねて言いますが、商品企画が競合表を振りかざすようでは失格なのです。
もっと本質的な部分に商品企画の存在価値を見出すべきです。

 

ここで次のチャートをご覧ください。

図1

家電業界の引例で恐縮ですが、ここで言いたい主旨は他社との性能比較ばかり考えて◎×で勝てると錯覚する愚かさに気付くべき、そして商品コンセプトが不明確で特長、差異化がない商品を企画してはいけないと言う警告にあります。

今回は何だか営業の皆さんに失礼な内容だったかも知れませんがご容赦願います。

 

もう一枚、下記のチャートをご覧ください。

これは私自身の商品企画経験から、企画マンが常に頭に置くべき点を商品寄り、経営寄りの2面でまとめたものです。広範囲ながら皆さんのお役に立てれば幸いです。

図2


thumbnail_otsuka石黒 啓司(いしぐろ けいじ)

コンサルタント(商品企画、マーケティング、仕事力改革)

今の日本、政治・経済の停滞の中、特に企業の元気がありません。構造変化への対応、新しい挑戦の欠如が原因と痛感しています。 これらの打開には先ず、戦略力、創造力・統率力などの仕事力が必須。至近な実例を元に仕事力&元気玉の復活を目指して発信します。

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