2015/03/02 第28回「商品企画シリーズ⑦(石黒啓司) ■商品企画の本質とは?・・・ SWOT分析の罠とは」
立春も過ぎ、季節は周期的な三寒四温の時期を迎えたようです。
企業にとっても同様に、時期の変化を的確に分析・掌握するのは基本と言えます。
今回は経営状況を冷静に分析する原理的な手法、SWOT分析とその留意点に関してのお話です。
SWOT分析は余りにも有名な手法ですが、私自身の経験上、下記のような留意点を忘れると分析が不正確になったり、弱み分析で無為な論争が起きる実例が多く見受けられます。
誰しも都合の悪いこと、不利益なこと、不得意なことを認めたくない習性があります。
この負の習性を徹底的に排除しないとSWOT分析は失敗に終わります。
留意すべきことは2点、先ず経営者には欠点を謙虚に受け入れる『寛容性のある姿勢』が必須であり、更に、外部コンサルティングに依頼する場合でも、社内スタッフが分析する場合でも、経営者に媚びたり惑わされない強い意志と客観的な立場で問題点を抽出する『公平な分析姿勢』が必須です。
ある創業者は一代で築いた実績と現在の順調な経営から産まれた慢心で、指摘された弱み、脅威に対してことごとく反論、論破してしまい、旧態の独自路線から脱することが出来ず、成長戦略への取組み時期を逸する失態に繋がりました。
強み(S)Strong、弱み(W)Weakに意地を張った無為な議論が集中してしまい、脅威(T)Threatや好機(O)Opportunity の有意義な議論が疎かになる悪例は結構多いのです。
これらを頭に置いて下記のSWOT分析表をご覧ください。
SWOT分析の罠に陥らない活用法が見えてくることと思います。
石黒 啓司(いしぐろ けいじ)
コンサルタント(商品企画、マーケティング、仕事力改革)
今の日本、政治・経済の停滞の中、特に企業の元気がありません。構造変化への対応、新しい挑戦の欠如が原因と痛感しています。 これらの打開には先ず、戦略力、創造力・統率力などの仕事力が必須。至近な実例を元に仕事力&元気玉の復活を目指して発信します。
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