2014/10/07 第3回「経営計画をベースに事業をマネジメントして成果を上げていく!」
経営計画を作成したら、その計画を全社で共有し、実行に移していきます。そして経営計画をベースに事業がしっかりと展開できているかをチェックし、計画との乖離があれば対策を打っていきます。これがいわゆるPDCAと呼ばれるPlan-Do-Check-Actionのサイクルです。このPDCAのサイクルを回しながら、事業のマネジメントをしていくことになります。
事業のマネジメントとして、計画に沿って事業が展開されているか、目標を達成できるかをチェックし、目標を達成できないようであれば、何が問題なのかを考え、対策を打っていきます。このようにして事業行動を修正・改善しながら、目標の達成を目指します。
このように計画や目標は事業の状況や進捗を評価する基準ともなります。もし計画が無ければ、事業の状況や進捗をチェックすることができません。そうすると事業行動を修正したり、改善していくきっかけもないままに、成り行き任せの事業展開になりかねません。まさに経営計画は、事業をマネジメントして成果を上げていくためのベースとなるものなのです。
実際には経営計画は、通常、3年間の中期経営計画として策定されます。そしてその1年目の計画を年度予算として詳細に作っていきます。この年度予算をベースに、業務内容やビジネスの業態に応じて、PDCAのサイクルを日次、週次、月次などで回していきます。
経営計画は、事業の進捗を管理できるように、具体的な行動計画や定量的な計数計画に落とし込まれている必要があります。また、全社計画だけでなく、部門別の計画、さらには部門の構成員別の計画へと落とし込んで作られていることが必要です。そうでないと、計画との差異を分析する際に、問題がどこにあるのか把握することが難しくなってしまいます。
尚、月次で全社、或いは部門別の売上高や受注高を予算管理していく際に、売上高や受注高の実績値と予算を対比して管理している会社がありますが、実績値での予算管理ではなく、見込値での予算管理を行なうべきです。見込値で管理していれば、予算達成に向けた打ち手を早く打つことができます。この見込値での管理の重要性については、後日、別の回で説明したいと思います。
今回のコラムでは、PDCAサイクルによる事業のマネジメントを行なって事業の成果を上げていく上で、まさに経営計画はそのベースとなるものであることを見てきました。
以 上
大塚 直義(おおつか なおよし)
コンサルタント(経営戦略、事業計画、経営管理の仕組み、海外事業、M&A)
経営戦略、事業計画の作り方、経営管理の仕組み等、役立つ情報を事例を交えてご紹介していきます。
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