「フィリピンスービックだより」第11回減災イベントと大人の留学

コラム「ミニ講座」

2019/05/22　「フィリピンスービックだより」第11回減災イベントと大人の留学

bn_nakazawa

こんにちは。BIPコンサルタントの中沢宏行です。

久しぶりのコラムになります。この間、スービックは夏真っ盛り。海に川に、今を楽しむことが大事なフィリピン人は大いに遊び、Facebookはそういったアクティビティの写真であふれていました。自然とこちらも頬が緩みます。そしてその夏もそろそろ終盤、ここ最近になり、数日に1度さっと雨が降ります。これからだんだんと雨季に入っていく、そんなフィリピンスービックです。

■GENSAI-FES!

雨季真っ盛りのフィリピンは、雨が降るときはかなり気合が入って降ることになります。そして、場所によっては排水能力を簡単に超え、冠水します。昨年は特にスービックの隣町、オロンガポ市ではかなりの水位までになり、結構な被害が出ました。これを目の当たりにした、当時、iYESでインターンシップをしていた学生さんがGENSAI-FES!（GENSAIは「減災＝災害時において発生し得る被害を最小化するための取り組み」から）というイベントを企画しました。つい先日、無事イベントが終了したので少しご紹介します。

もともと大学で教育、建築、災害復興等を勉強している彼女。イベントの目的を、「洪水被害を減らすシンプルで簡単な『個人でできる5つの方法』を広めること」としました。これを自分の卒業論文テーマとし、そして、それが多少なりとも、御世話になったこの地区への恩返しになれば、とそんな思いで行動し、たくさんの人々を巻き込み、準備を進めました。わがiYES Language Schoolも当然のように巻き込まれ（笑）、スタッフ、講師、総出で応援した次第です。

イベントは3時間ほど。ライブバンドの演奏でオ―プニング、よしもとのフィリピン住みます芸人HAPON3（haponはタガログ語で日本人）さんによるコメディ、フィリピンの子供、親子ならだれでも知っている有名な歌、Baby Sharkの替え歌とダンス。歌詞には洪水被害を減らすシンプルで簡単な5つの方法が入っています。そして災害の体験談の朗読、乾パンに代わる、バケツ入りクッキーのプレゼント、……で終了。

なかなか思ったようにいかないことも当然いろいろありましたが、思いがけない協力もたくさん得られました。私としては、地域とのつながりもまた広がり、そして強固になった気がしました。感謝！感謝！でした。

■58歳のインターンシップ

さて、iYESでは、英語「で」なにかをすることが大事と思って実践や経験を積んでもらうプログラムを意識しています。その一つの例が、主に大学生向けに提供している、「英語＋インターンシップ」（英語を勉強した後にインターンシップを行うプログラム）です。

今回、このプログラム参加者の最高齢記録（笑）が塗り替えられたので、ご紹介します！

当初、問い合わせを受けた時、本気かな？と思ったのですが、本気も本気、お勤めされている会社の新規事業の責任者にアサインされたことを理由に、ホテルでインターンシップをしたいというリクエストでした。

朝食のビュッフェの運営を学びたいという、すごく具体的なテーマをお持ちだったので、受入れ先と話し合い、朝の3時からインターンシップスタート、その後１０時から2コマ英語レッスン、これを毎日繰り返すというスケジュールを組みました。

ご本人に体験記を書いていただきましたので、よろしければ、ご覧ください（現時点、Facebookページのみ掲載）。

https://www.facebook.com/iyeslanguageschool/posts/2380958088800892

一部を抜粋します。体験談「大人の社会科見学‐ちょっと変わった50代のインターン」より。

“題名に社会科見学と書いたのは、何もインターンが若い人だけのものでなく、いくつになっても出来るということを非常に感じたからです。また、規則や決まりごとの多い日本と比べ（そこが良い所でもあるのですが）大らかで細かい事は気にしないフィリピンの人たちと交わるというのは、単なる旅行ではできない貴重な体験ではないでしょうか。”

コラムに書くチャンスはなかったのですが、春休みには高校2年生が、（インターンシップの中身は違いますが）やはり同じプログラムで異文化環境下での就業体験をし、すごく満足いただきました。こちらの自信にもなりました。

あまりお膳立てしすぎてもトレーニングにならず、一方で放置プレー（笑）と感じられても問題。一人一人のお客様のやりたいことやレベルを深く理解し、どこまでアレンジし、どこからご本人に自ら動いていただくか、そのあたりの加減がインターンシップアレンジのカギだと思っています。

高校生からシニアまで、「英語レッスン＋インターンシップ」をさらに価値あるプログラムにするよう、今後も真剣に取り組んでいきます。